2010年に創業した、映像プロダクション「
スポーツ経験を活かした提案も
大手スポーツブランドのCMやプロスポーツチームのブランドムービーなど、映像作品を中心にクリエイティブを手がける映像プロダクション「RIGHTUP」。7人からなるメンバーの多くはこれまでプロを目指して活動していたスポーツ経験者という特徴がある。
創業者でプロデューサー/ディレクターの小林進也さんもその一人。20代のほとんどの時間をスノーボード、スケートボードのアスリートとして活動に打ち込んでいた。ほかにもクライミングなど、さまざまなアクションスポーツの経験者がいる。中にはヒマラヤ未踏峰に登頂したメンバーもいるほどだ。「未経験で映像業界に入りましたが、知識や経験は学べば後からついてくる。何かをやり抜いた経験がある人なら自信を基に踏ん張れると思っています。その考えで採用しているうちに、自然とスポーツ出身者が多くなっていました」(小林さん)。
会社は2010年4月に創業。小林さんがアスリートとしてスポンサーを獲得するためにPR映像などを自ら撮影、制作していく中で、その経験を活かして映像制作の仕事を始めたことがきっかけだ。「スノーボードは流行の移り変わりが激しいスポーツです。そのため、新しくて自分たちにしかできない表現方法を常に意識してきました。私自身も“アクションスポーツを通して自己表現したい”という考えが根底にあったので、その思いでこの業界にシフトしました」と小林さん。
まずは未経験から映像制作会社に入り番組や映像制作を一通り学んだ後、独立した。当時、一眼レフカメラとモーショングラフィックスを使って少人数で映像制作を行う手法はまだ珍しく、さらにインターネット広告が盛んになり始めた時期でもあった。こうした状況が重なって案件が増えてきたことを機に、スノーボード仲間でもあった斎藤正隆さんに声をかけてRIGHTUPを設立。その後、メンバーを増やし、現在に至る。
「撮影時にはパフォーマンスの魅力的な見せ方、体の使い方などを提案することができます。足場の悪い雪山での同行撮影や、選手のランニングを並走して映すシーンなど、タフな環境下や技術・体力を要する撮影も実現できるのが強み。こうした特徴から、スポーツ関連の映像制作の依頼をいただくことが多いですね」。
スポーツや文化の発信に貢献したい
長年制作に携わっているゴールドウインのアウトドアブランド「THE NORTH FACE」やデサントなど大手スポーツブランドの案件のほか、規模にかかわらず多様な案件を一手に引き受けている。CM露出に不慣れな企業の案件なども一つひとつ丁寧に対応し、信頼関係を築いてきた。
現在社内には、20~40代の7人が所属し、全員が企画、撮影、編集といった複数の業務を担当する“ユーティリティプレイヤー”でもある。「多様な業務経験を積むことで一人ひとりが全工程を担当でき、企画から納品まで完結できるのが強みのひとつです。ほかの領域がわかると仕事の理解も深まりますし、メンバー間での引継ぎもしやすい。得意な業務や関心のある分野に合わせて案件を任せることができ、仕事の幅も広がりますね」。業界未経験で入社したメンバーもいるが、早い段階で撮影に同行し現場の感覚を身につけていく。「この仕事を始めて5年で20人ほどのチームを率いて撮影できるようになったメンバーもいて、成長のスピードも速いと思います」。
また近年は、スポーツの枠に留まらず、アパレル企業や自動車メーカーの映像、別荘事業を展開する「NOT A HOTEL」のブランディングムービーなど、実績が広がってきた。さらにクライアントワークだけでなく、ドキュメンタリー映像の自主制作に取り組み映画館で公開するなど挑戦の機会も設けている。
現在、同社では一緒に働くメンバーを募集している。「もとはアスリートを目指し、壁にぶつかったときにその情熱を持ったままシフトしてきた人たちが多い。自らのゴールに向かって前向きに発想を転換し、どのような現場でも頑張ることができるポジティブな明るさがあります。スポーツに限らず、何かをやり抜いた経験がある方は歓迎。メンバー同士で密に話して悩みを相談しやすい環境でもあるので、未経験でも前向きに、楽しく現場に入っていける人と一緒に働けたら嬉しいですね」。
制作を通してスポーツや文化へ貢献しているという実感を得られるのもRIGHTUPの仕事ならではの魅力。「培ってきた経験が形を変えて活かされ、仕事を通じてスポーツや選手を応援できています。私自身、スポーツが持つ魅力を発信し、スポーツやカルチャーを守っていきたいという強い思いがある。再生回数ももちろん大事ですが、広告主が映像を通して伝えたい本質的なメッセージを盛り込めるように注力して制作しています。制作物がコミュニケーションの一端としてしっかりと形になり、その結果クライアントが喜んでくれることが大きなやりがいとなっています」。
お問い合わせ
RIGHTUP inc.
URL:https://www.rightup-inc.com/
MAIL:hello@rightup-inc.co.jp