最新作など約500点が揃う世界初の大規模回顧展
田名網敬一 記憶の冒険
幼少期に経験した戦争の記憶とその後に触れたアメリカ大衆文化からの影響が色濃く反映された、色彩鮮やかな作品で知られる田名網敬一。
武蔵野美術大学在学中に篠原有司男、赤瀬川原平、荒川修作らと出会い、彼らの活動に最前線で触れながら、デザイナーとしてのキャリアをスタート。1975年には日本版月刊『PLAYBOY』の初代アートディレクターに就任するなど、雑誌や広告を主な舞台に日本のアンダーグラウンドなアートシーンを牽引してきた。
絵画、コラージュ、立体作品、アニメーション、実験映像、インスタレーションなど、ジャンルや既存のルールにとらわれることのない創作活動は、現代的アーティスト像のロールモデルといっても過言ではない。本展では、その活動を「記憶」というテーマのもと、約500点の作品から展望する。
新作インスタレーション《百橋の図》では、橋が幾重にも重なり合う高さ約3.5メートルの作品に、プロジェクションマッピングが投影され、田名網が描く奇妙な生きものたちが動き回る。
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