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「働く人」の課題を解決するクリエイターの提案

「不言実行」から「有言挑戦」へ社員の行動変容をどう促す?

コクヨ

文具メーカーとして唯一無二の存在感を放つコクヨがいま、生まれ変わりを図っている。2022年5月には、新たなパーパスを発表。それを元に、社員の行動変容を促す取り組み「コクヨのヨコク」プロジェクトが進んでいる。

2023年4月に公開された「コクヨのヨコク」テレビCM第一弾。5本のCMに計14人が登場し、「ヨコク」を発信した。

「コクヨのヨコク」のシンボルマーク。

新パーパス策定の背景にあったコクヨの“危機感”

コクヨは2023年4月、新CMシリーズ「コクヨのヨコク」の放映を開始した。舞台はコクヨの品川オフィスで、実際に働く社員たちが登場する。インタビュアーであるお笑い芸人のバカリズムが、社員に「あなたの『ヨコク』はなんですか?」と問いかけていくと、「未来に生かされる大失敗をします」「一度の人生で何回も生き直せる家をつくります」「世界から捨てるという行為をなくします」と多種多様な答えが。CMは、「さあ、言葉にすることから始めよう」というナレーションで締めくくられる。2024年6月には、CMの第二弾も公開された。

CMで流れる「コクヨのヨコク♪」というジングルは20年ぶりに復活したものだ。当時のCMでは「オフィス生き生き宣言」と題してより良いオフィスの在り方を提案していたが、今回はその「ヨコク」の本質をもう一歩紐解き、企業のパーパス「ワクワクする未来のワークとライフをヨコクする。」として昇華している。プロジェクトのクリエイティブディレクターを務める橋田和明さんによると、パーパスにおける「ヨコク」とは、「『預言』ではなく、よりよい未来をつくろうとする『意志』を示すこと」であり、コクヨ社員が「ヨコク」を宣言し、社内外にパーパスを浸透させるプロジェクトが「コクヨのヨコク」であるという。

パーパス設定の背景には、2021年の企業理念の刷新がある。「コクヨは1905年の創業以降、…

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