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イタリア発、均質な発色の光沢紙で制作したブックジャケット

早坂宣哉

電子書籍では得られない紙の本の魅力のひとつが、手触りや質感だ。ブックジャケットをつけられるのも本ならではの楽しさ。このコーナーではさまざまな質感を持つ竹尾のファインペーパーを使用し、そこに多彩な印刷加工技術を掛け合わせることで、触って感じる新しいブックジャケットを提案していく。

ピスタチオ菓子専門店「佐藤堂」(札幌市)ブランドデザイン。

イタリア発、均質な発色の光沢紙

イタリア生まれのプレミアムキャストコート紙「スプレンダーラックス」シリーズは鮮やかな発色と強い光沢性、平滑性が特長だ。日本では2022年に発売され、FSC 森林認証も取得している。3種のうち、今回使用した「スプレンダーラックスVS-FS」は、色紙をベースにしているため裏や断面にも色が付いている。立体にした際に断面が白く目立ってしまうことがなく、パッケージなどの用途にも向いている紙だ。

今回は早坂宣哉さんがレッドとブラックを選び、トランプをイメージしたブックジャケットをデザインした。「特に赤は他にはない発色で、ぜひ使いたかったんです。色としての存在感が強いので、この強さを活かしたデザインにしたいと考えました。当初は錦鯉や金魚など和のモチーフを想定していたのですが、均質でムラのない発色は和より洋のイメージに近い。イタリア発の紙ということもあり、欧州の工業製品のようなメリハリある佇まいがしっくり来ると思いました」(早坂さん)。

そこで生まれたのが、万国共通で赤・黒の組み合わせをイメージできるトランプのモチーフ。デザインはキングとクイーンの姿をシンプルな1本の線で描き、その線自体を白の箔押しでくっきりと際立たせた。ベタの部分は白のUVオフセット印刷で二度刷りしている。ハート、スペード、クラブ、ダイヤといったマークもデボス加工で角に配置した。

「ここ最近、1本の線を繋いでグラフィックを仕上げる表現に取り組んでいたので、キングとクイーンのデザインで取り入れてみました。刷り上がりは想像していた以上に物質感があるというか、存在感がある上質な仕上がり。トランプのモチーフと相まって、海外の文学作品やミステリー小説などが似合いそうなブックジャケットになったと思います」(早坂さん)。

    今月使った紙:スプレンダーラックスVS-FS

    イタリア生まれのプレミアムキャストコート紙です。色紙をベースにした「VS-FS」は、裏側や小口の色が目立ちにくいため美しい仕上がりに。ベーシックなグレー、ブラック、レッドのほか、高級感あふれるメタリックカラーをラインアップしています。

早坂宣哉(はやさか・のぶや)
1987年札幌生まれ。arica design取締役。幅広い制作力を強みとし、店舗や企業のブランディングを担う。グラフィックデザインに限らず、映像や空間デザイン、広告、イラストレーションなど、多分野で国際的なデザイン賞を多数受賞。

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