現在、広告だけでなくさまざまなコミュニケーション施策に活用されているAI。出版業界でも、AIを活用した対話型サービスが登場している。出版社2社の取り組みを追った。

「DEAIBOOKS」のチャット画面。

キャラクターが漫画を推薦する様子。

プロフィールや語尾を細かく決めているほか、隠れた仕掛けもあるそう。
つくり込んだキャラクターをAIに反映
集英社は4月25日、AI対話型の漫画レコメンドサービス「DEAIBOOKS」を特設サイトで公開した。サービスには、「少し未来の漫画図書館」を舞台に、AIである司書見習いのキャラクター「会原ぴたり」が登場。チャットの内容から、趣味嗜好やその時の気分に合わせた漫画を紹介してくれる。キャラクターデザインは『【推しの子】』の作画を担当した横槍メンゴさんが、声は声優・アーティストの伊藤美来さんが務めた。
企画は、デジタルコミックスのプロモーションの一環で実施。同社デジタルコミック第1課主任プロモーション統括兼少年マンガ編集部統括の伊藤史峻さんは「当社は漫画を扱ってきた歴史が長く、現在は旧作の掘り起こしにも力を入れているところ。書店では旧作を置けるスペースは限られていますが、電子書籍は旧作でも新作と同等に紹介できます。今回のサービスで当社の数多くの作品を紹介するほか、ライト層にも幅広くアプローチすることを狙いました」と話す。
サービスは、…