IDEA AND CREATIVITY
クリエイティブの専門メディア

           

ローカルから世界へ 今、地域を面白くするクリエイティブ

地域の広告は「広告の広告」の役も担っている

三井陽一郎

富山県に拠点を置きながらさまざまなエリアの企業のクリエイティブディレクションを手がけるMITAIの三井陽一郎さん。地方の広告界のシビアな現実を冷静に見つめ、新たな糸口を模索している。

「良い広告が良い広告を呼ぶ」

北陸エリアの特徴に、特に富山県や福井県など、製造業が多いということがあります。自社の製品への誇りを持っている分、正直なところ、広告に前向きではない空気はありますね。広告は採用面でのみ行っている、という会社も多いです。

それは僕らの力不足なところもあって。企業は本来、採用のタイミングにかかわらず、自分たちがどんな会社で、どんな考えをもって企業活動をしているのか、日々発信していくべきじゃないですか。それが積もり積もって採用にも繋がっていくので。そうしたことを、地域のクリエイティブ企業として発信していかなければと思っています。

そんな状況の中ですが、北陸地域で企業広告を続けている会社として真っ先に思い当たるのは、立山科学グループですね。CMの「オーロラ」篇(01)は、地域の人が皆知っているのではないでしょうか。5月上旬に国内でもオーロラが見られるタイミングがありましたが、その時に地元の人たちはこのCMを思い出して盛り上がったりしていました。もうひとつは「日本海みそ」のCM。CMソングは、先日お亡くなりになったキダ・タローさんが作曲された...

あと80%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

ローカルから世界へ 今、地域を面白くするクリエイティブ の記事一覧

各エリアの特色は?クリエイティブ津々浦々
空港が広告の起点?「食」中心に広がる豊かな表現
地域の広告は「広告の広告」の役も担っている(この記事です)
横の繋がりが育む文化 エリア超えて目立つ企画を
関西の名作ラジオCM「KINCHO」シリーズ発想の裏側
「上書きされない」地域ならではの広告の魅力
地方から広告表現の自由さを押し広げたい
ブレーンTopへ戻る