アメリカ・ラスベガスで3月26日から28日(現地時間)の3日間、アドビが主催するデジタルエクスペリエンスのカンファレンス「AdobeSummit2024」が開催された。今回はテーマに生成AIが組み込まれ、いかに今後のデジタルマーケティングにおいてAIが標準搭載されていくか、未来が示された。一方、クリエイターの業務に役立つAIを活用したさまざまな新機能も発表に。現地からレポートする。
「クリエイターはより創造的な仕事に集中できるようになる」
「AIがデジタルエクスペリエンスをスーパーチャージする」とは、アドビのチェアマン/CEOのシャンタヌ・ナラヤン氏が今回のサミットで打ち出したメッセージだ。
スーパーチャージとは、過給する・高める、といった意味で、デジタル上での顧客体験において、AIが心強い後ろ盾となりつつあることを強調した。AIによるデジタルエクスペリエンスの変革は、なにもマーケターのみが対象の話ではなく、クリエイターにとっても大きな後押しとなる可能性を秘めている。
今回のサミットでは、企業がデジタルマーケティングに用いる、主に画像素材の制作において、生成AIが効率化を後押しする新機能が複数発表された。特に画像生成AI「Adobe Firefly」では、ブランドの「らしさ」をAIに学習させてコンテンツをカスタマイズできる、企業向けの機能「カスタムモデル」を発表。