田んぼシリーズ「水を編む -アグリロード- 」
(haccoba)
- 企画制作/haccoba
- AD+D/齋藤智仁
- 詩/菅原敏
福島県南相馬市で酒蔵「haccoba-Craft Sake Brewery-(ハッコウバクラフトサケブルワリー)」を営むhaccobaは6月、日本酒の製造技術をベースにしたお酒「水を編む -アグリロード-」を発売した。地元農家の米をふんだんに使用して製造したhaccobaの新ブランド、田んぼシリーズ「水を編む」の第2弾の商品で、地酒のように地域に根付いた商品になることを目指している。第1弾として、4月には「水を編む -根本有機農園-」を発売した。
「水を編む」のアートディレクションを手がけているのは、summitの齋藤智仁さん。「水を編む」のラベルの特徴は、2層になっていることだ。1枚目のラベルの「水を編む」というタイトル部分をめくると、詩人の菅原敏さんが書き下ろした詩が現れる。haccobaの佐藤みずきさんは「『水を編む』は、地元で暮らす年配の方々にも親しみやすいシンプルなデザインにしようと考えました。ただ、haccobaは『酒づくりをもっと自由に』という思いがあり、何か自分たちらしさを表現したいという思いもありました」と話す。
そこで考えたのが「ラベルをめくる」という体験を組み込んだデザインだ。「詩をラベルのモチーフとして使う理由は、お酒と詩には親和性があると思っていたから」と佐藤さん。詩もお酒もそれぞれ受け手によって、また受け取る場所や季節などによっても感じ方が違う。そんな嗜好性に共通点を感じ、菅原さんに詩の制作を依頼した。
1枚目のラベルは、稲が規則正しく植えられる田んぼを原稿用紙に見立てデザインした。そのアイデアをもとに、菅原さんが詩を制作。完成した詩の中にある「水を編む」という言葉を商品名とした。「構想段階から佐藤さんはもちろん、菅原さんと私も話し合いに参加し、詩もデザインも同時進行で進めていきました」(齋藤さん)。
2枚目のラベルのイラストも齋藤さんが自ら描いた。「モチーフは四季の田んぼの表情で、根本有機農園は春の田んぼ、アグリロードは夏の田んぼがテーマです。お酒や詩と同様に、手にする人それぞれのイメージが広がるように、できるだけ抽象的に表現しました」(齋藤さん)
「鈴木三郎助全広連地域広告大賞」トロフィー
(全日本広告連盟)
- 企画制作/電通中部オフィス+ドロロープ
- CD+AD/土橋通仁
- AD+D/白澤真生
- プロダクトデザイン/野口大輔
- D(CI)/佐竹直美
- 演出(ブランドムービー)/伊藤健汰
- 撮影/尾崎芳弘
- AE/伊藤俊樹
全日本広告連盟(全広連)は2023年、創立70周年を機にブランドを刷新した。それに伴い…