ChatGPTや画像生成AIなど、AIはめまぐるしく進歩しています。AIをどのように捉え、利用していくのか。本稿では、前号のレポートでは収まりきらなかったクリエイターのさまざまな声を一挙公開します。
調査概要
○調査方法/インターネット
○調査対象/広告会社・広告制作会社など、クリエイティブ制作業務に携わるクリエイター
○調査期間/2023年5月31日~6月15日
○有効回答数/262
Q1.今後クリエイターの役割や生み出す価値がどのように変わっていくと思うか
オリジナリティ・アイデア
オリジナリティの創出、共感を得られるようにバランスをとることが求められる(50代・広告制作会社・演出)
より人の心を動かすような「企画」を生み出せるかどうかが問われる(40代・広告会社・CD)
AIにできない人を動かす勘所は人間の役目だと思う(30代・広告会社・Pr)
制作者に必要なのは、もっとステージが違うレベルの企画力、上位概念を生みだすことになっていくと思う(50代・広告会社・CD)
クリエイターの役割は独自性、個性、AIにはできない読解力など(30代・フリーランス・D)
0を1にする仕事の価値が高くなり、クリエイターはそのような価値創造を担う形へ変化していく(20代・広告会社・AE)
クリエイターには、さらなる個性や特徴性が求められ、「この人にしかつくれないもの」が注目される(20代・広告会社・AE)
今までにないオリジナリティのある発想を生み出し、それを形にできること(40代・映像制作会社・演出)
ディレクションの重要性が増す
アイデアやひらめきや、AIが出した回答に対し違和感を覚える知識や観察力が重要になってくると思う(50代・AD)
結局良し悪しを判定するのは人間なので、審美眼やセンスについては変わらず重要な要素となる(40代・映像制作会社・演出)
ディレクション力の価値は上がると思う。また、ディティールの部分ではクリエイター自身がどれだけ気を使えるかが重要になる(20代・広告会社・D)
AIで生成したものが人の心を動かせるか精査したりブラッシュアップしたりするのは人間。今以上にエンドユーザー的視点を培う必要がある(20代・広告制作会社・D)
①AIに人間の意図通りにつくらせること、②AIが出力したものを適切に判断すること、③AIが論理的に導き出せない斜め上の発想をすること(30代・映像制作会社・企画)
制作の工程の中で“つくる”よりも“選ぶ”という行為が今までよりも重要に、求められる職になる(30代・広告会社・AD)
人の心や気持ちを補うディレクション、生成したものを本当に使えるかの吟味が必要(50代・フリーランス・C)
AIをいかに使いこなすか
活用しているか否かで仕事量は大幅に変わる。もしかしたら、「自分で手を動かさない」クリエイター(AIを手足として活用する)が重宝されるのかもしれない(40代・広告会社・CD)
AIを使うのは結局人間なので、「AIの活用の仕方」というところに新しいクリエイティビティが生まれると思う(20代・映像制作会社・PM)
普通の使い方で生成されるモノのレベルは大差がなくなるので、生成AIの使い方自体へのクリエイティビティ活用が大事になると思う(50代・広告制作会社・STPL)
端的に言えば、使う人次第。ツールとして使える人は、作業時間の短縮ができる。手を動かすよりも発想力や情報収集能力が必須になってくる(30代・広告制作会社・演出)
AIを使いこなす技術もクリエイターの技量のひとつとして考えられていくのではないかと思う(20代・広告会社・D)
人間らしさ・アナログの再評価
人間だからこそ考えられる価値観の提供が必要となってくると思う(30代・印刷会社・企画)
対価の報酬が変わる。が、逆にアナログの良さを再認識できてより業務の役割が明解になる(50代・広告制作会社・AD)
人のココロが動くということに対する本質の深掘り(40代・広告制作会社・AD)
人間らし...