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EDITOR'S CHECK

『情熱大陸』(毎日放送)ほか、注目のデザインの裏側

LOGO
『情熱大陸』

(毎日放送)

  • 企画制作/毎日放送+TSDO
  • AD/佐藤卓
  • D/田上亜希乃

さまざまな分野のトップランナーに密着取材するドキュメンタリー番組『情熱大陸』(毎日放送)のロゴが、4月2日の放送から刷新される。デザインは佐藤卓さん。番組が1998年に開始して以来25年間で、ロゴが変わるのは初のことだ。

刷新に至ったのは、「コロナ禍を経て番組の再スタートを打ち出したかったから」と、同番組のプロデューサー 沖倫太朗さん。数カ月から2年ほどに及ぶ長期間の「密着」取材を特徴とする同番組にとって、「密」を避けるべきコロナ禍は大きな痛手だった。「それを経て、心持ち新たに番組をさらに盛り上げていきたいと考えていました。そこにちょうど番組開始25周年というタイミングが重なった形です」。

とはいえ、現状のロゴも非常に認知度が高い。佐藤さんには、“リニューアルの依頼”ではなく“変えないという選択肢も含めた相談”という形で話を聞きにいった。

「お話を聞き、改めて元のロゴをじっくり拝見して、いやぁいいロゴだなと(笑)。挑戦する人々の粗削りの勢いがよく表れているなと思いました」と佐藤さん。変更しない選択肢もあったが、沖さんから「より多様なメッセージを届ける番組でありたい。『頑張る』ことを押し付けるのではなく、それぞれの場所で努力する人のひたむきな姿勢を伝えたいので、強さだけでなくもう少し柔和な印象も与えたい」と番組の目指す姿を聞く中で、より現代らしくアップデートする案が見えてきたという。

そして佐藤さんが提案したのが、外側の正方形を円にし、その底辺を少し切り取ったロゴだ。「正方形という形とこのフォントの組み合わせが強い印象を与えていると考え、円を用いることにしました。その円を少し切り取ることで、その下に続く『大陸』が見えてきます。ロゴ自体はその大陸から昇る太陽のように、明るさや未来を連想させる存在として位置付けました。青色は番組の財産なのでそのままに、フォントも変えず、挑戦する人の強さ・勢いなどを表現しています」(佐藤さん)。

ロゴを見て「ハッとしました。佐藤さんは番組としてのストーリーを再定義してくれたのだと感じました」と沖さん。ロゴは「さまざまなメディアに適応できるように」(佐藤さん)と3DCGの立体的なものも制作。それを用いた交通広告を3月27日から都内で展開している。

PACKAGE
「花風PLATINA Blue Rose」

(日本香堂)

  • AD+D/酒井有紀
  • I/谷小夏

日本香堂は1月26日、お線香の新ブランド「花風PLATINA(カフウ プラチナ)」を立ち上げ、第一弾商品として青いバラの香りの「Blue Rose」を発売した。同社には自然の花の香りをテーマにしたお線香のブランド「花風」があり、花風PLATINAは...

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