IDEA AND CREATIVITY
クリエイティブの専門メディア

           

名作コピーの時間

Oh! RADIO

正樂地 咲

    もし人生がバラ色だとしたら、それは目の見えない子供たちにとってどんな音であらわすのか。

    ソニー/1982年
    〇C/白土謙二、松本邦彦

    なべさん、新車やで。

    本田技研工業/1988年
    〇C/林尚司

    パセリとかないな。
    パセリなくてもいいか。

    東京ガス/2012年
    〇C/細川美和子

私はラジオが好きだ。内ポケットにいつもトランジスタ・ラジオの青春。大人になりつくる側も経験している今、仕事としてのラジオもいい。日がな一日、暇を持て余していた若手時代は特に、昭和時代から現代に至るまで、膨大な量のラジオCMを聴きあさった。

1982年、ソニーテープ千一夜「寺山修司『色と音』」。歌人の寺山修司さんが朴訥と、目が見えない子どもたちは色を音で表現すると語っている。白は汽笛の音。金色は鍋をたたく音。お月さんはドロドロの油の中に石を投げこむ音。線の細いやわらかな語り口は大変に心地よく、こんな広告ならずっと聴いていたい。今の私は詩を書く感覚でラジオ原稿を書くのが好きで、それもここから...

あと60%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

名作コピーの時間 の記事一覧

Oh! RADIO(この記事です)
少年の心を刺したコピー。
色っぽい言葉
恐ろしいコピー
サントリーの広告に憧れて。
コピーの壁は高い
ブレーンTopへ戻る