気になるあのCMの演出やキャスティングについて、ディレクターにインタビュー。今月取り上げるのは、大塚製薬 SOYJOYの新CMだ。
秋の心地よさを表現した映像に
木々の葉が色づき、秋めく並木道。その中を軽快な音楽と共に池松壮亮さんが、落ち葉を踏んだり、蹴飛ばしたりしながら歩いていると、落ち葉が反応して舞い上がる。落ち葉に引っ張られたり、それを振りほどいたりしている様子は、ステップを踏み、ダンスをしているかのよう。やがて落ち葉が体からすっと離れ、その手には「SOYJOY サツマイモ」が。もぐもぐと頬張り「これ、たぶん、みんな好き。」と、人差し指と親指を重ね“指ハート”をする池松さん。その笑顔と、足元に広がる落ち葉がハートの形になる俯瞰のシーンが印象的だ。
監督を務めたのは、児玉裕一さん。当初の企画では、「落ち葉が舞う中で、池松さんがSOYJOYを食べる」という演出だったが、そこに「JOY」の要素を足し、落ち葉が意思を持って池松さんを誘うというストーリーに変更した。「今回はとにかくCM自体を好きになってほしいという思いがありました。感覚的に好きだと思ってくれるような楽しさや心地よさをたっぷりと詰め込みました」(児玉さん)。
撮影は2022年の初秋。丸の内などの都心部をイメージし、実際にありそうなベンチのデザイン、背景にある建物のショーウィンドーなど、リアリティある...