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2022→2023 クリエイターと考える 広告の新しい表現・役割

ランキングから振り返る 2022年注目を集めた広告トピックス(11~20位)

広告界のニュースサイト「AdverTimes.」の広告・クリエイティブに関する2022年の記事ランキングを元に、この1年の注目トピックスをおさらい。あのCMやこんな表現、出来事がありました。あなたの記憶に残ったものは入っていましたか?

注目記事ランキング 2022

2022年1月~10月の広告・クリエイティブ系記事のPV上位(括弧内は記事公開日)

11位 資生堂が150周年CM往年の広告オマージュ、変わらぬ理念(1月21日)

12位 二階堂ふみが長台詞を決めるセールスフォース新CM、脚本は岩崎う大(1月20日)

13位『新婚さんいらっしゃい』司会卒業の桂文枝・山瀬まみに向けた、2種の感謝広告(4月11日)

14位 47都道府県で掲出したポスターをつなぎ合わせると...?
ファンを熱狂させたJO1からのメッセージ(1月14日)

15位 Eveの歌に卒業生たちの想いをのせた動画『卒業生100万人の答辞』に、「涙が止まらない」人続出(3月11日)

16位 髙橋ひかるが無言で「0秒チキンラーメン」かじり続ける、
究極の引き算から生まれたCM(4月6日)

17位 「♪日清紡~何をやってるかは知らない~」のCM、
3頭の馬はフルCGだった(4月20日)

18位 草彅剛「やさしいマン」起用の理由、GREEN DA・KA・RA
「やさしい麦茶」CM(4月19日)

19位 今年もマクドナルド「月見バーガー」など発売、
テレビCMは 松重豊が父親役(9月7日)

20位 「ダイワマン」が11年ぶりに復活、
その役を継承したのは西島秀俊(9月13日)

10年続く「ニッシンボー♪」CM

8位:日清紡ホールディングス「歌おう!ニッシンボー」シリーズ「カワウソ」篇

17位:日清紡ホールディングス「歌おう!ニッシンボー」シリーズ「うま」篇

「ニッシンボー♪」というおなじみの歌で知られる日清紡のCMシリーズは2012年に開始。2022年4月からは、動物がニッシンボーの歌を口ずさむ「歌おう!ニッシンボー」シリーズとして改めて展開している。

第1弾にはとぼけた顔つきの3頭の木曽馬が、第2弾(7月公開)には3匹のコツメカワウソが登場。どちらも実際に人が歌うモーションを取り込んだフルCGで制作した。これらの動物が選ばれた理由を「木曽馬は口元に個性があり、どこか人間っぽくほのぼのするため、またコツメカワウソは人間のように直立できるという特徴と抜群のかわいらしさで選ばれました。どの動物にするかは本当に難しく、制作チームで毎回悩みに悩みます」と、電通の小堀友樹さん。反響は非常に大きかったようだ。

「どちらも大人気でした。過去にも動物が『ニッシンボー♪』と歌うタイプはたくさんありましたので、なぜこんなに好意的に受け入れていただけたのか、制作チーム内でも答えが出ていません。身近な動物だったのがよかった説。ア・カペラの朴訥とした歌い方がよかった説。細やかなニュアンスまで再現された緻密なCGがよかった説などなど、謎は深まるばかりです」。

電通プランナー/コピーライター
小堀友樹さん

  • 企画制作/電通+ワトソン・クリック+春企画東京
  • CD+企画+C/中治信博
  • 企画+C/古川雅之、小堀友樹
  • CPr/森田大介
  • Pr/石川博之、市川拓弥、津田美由
  • 演出/真田敦
  • 撮影/阿藤正一
  • 美術/荻原麻子
  • CG/桑原大介
  • 編集/井村未幸(オフライン)、佐藤悠太(オンライン)
  • 音楽/緑川徹、濱野睦美
  • SE/望月久美子
  • MIX/太斉唯夫
  • AE/鈴木浩然
  • 「うま」篇

  • ホースコーディネーター/新藤郷子
  • 「カワウソ」篇

  • CAS/伊藤秀介
  • 出演(モーション)/中村愛

“推し”広告で盛り上がるOOH

14位:LAPONEエンタテインメント/JO1 5thシングル『WANDERING』発売キャンペーン「#FIND_THE_JO1」ほか

アイドルやアーティストのファンの気持ちに寄り添った広告も多数。中でもファンが思わず参加したくなる仕掛けを施したのが、「JO1」がシングルの発売時に実施した本企画。コロナ禍でさまざまなイベントが中止になる中、47都道府県にポスターを散りばめ、それをつなぐとファンに向けたメッセージが浮かぶキャンペーンを実施した。

企画をした電通の長谷川輝波さんは本企画が好意的に受け入れられた理由を「JO1とファン(通称JAM)の間の『絆の力』を信じ抜いたからだと思います。隠しメッセージに関するヒントは出さなかったのですが、ファンの方が気付いてくださり、SNSで自分の地域のポスター画像を拡散し合い、ひとつのメッセージをつくり上げる過程が大きな話題になりました」と振り返る。

最近では、ファンが推しのアイドルに向けて自分たちで交通広告を出稿する「応援広告」「センイル(韓国語で「誕生日」)広告」も多数見られるようになってきた。掲出先として交通広告が多いのは、世の中ごと化ができるからでは、と長谷川さんは分析する。

「ターゲティングが前提のデジタル広告では、推しに関心のない人や世代にはリーチできませんが、交通広告は老若男女幅広い人に情報発信ができます。また広告を見に行った先で...

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