私的に好き、でいいのかも。
オタク気質じゃないことが、コンプレックスです。何の疑いもなく好きな物をまっすぐに好きと言えて、熱く語れる人はかっこいいし羨ましい。かたや自分には趣味らしい趣味もなく、推しらしい推しも特にない。「いちばん好きな◯◯」みたいな質問に答えることにも苦痛を感じて生きてきたので、コピーを3つ選んでよい今回は、いくらか気持ちが楽でした。
アコム/1997年
〇C/多田琢
日本食研/1992年
〇C/石井達矢
キューサイ/1990年
小学生の頃の夢は3つあった。1つ目は、「『いいとも』の司会者」になること。2つ目は、「ジャニーズ事務所に入る」こと。そして3つ目は、「ラララむじんくん」になることだった。当時の自分に問い直してみたいが、きっとそれほど影響力があったということだと思う。
「じゃ、地球よってく?」「いいね~」。現金に困った宇宙人が地球にある無人ATMにお金を借りに行くお話。せんだみつおゲームも大流行。「全然ターゲット描いてないじゃないですか!」「伝えたいのはせんだみつおゲームじゃないんですよ、もう!」。今だったら大いに叱られるやつだ。でも子どもというアンチロジカルな生き物の心を刺した。むじんくんという異形の存在。その軽快なコミュニケーションに少年はやられた。人間はロゴスだけで生きてはいないのだ。パトスに響くか。エトスに響くか。その点をおざなりにしてはいけないことを...