観る者の思考と交差するシナリオのない映像
ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台
ウェンデリン・ファン・オルデンボルフは、オランダの現代美術を代表するアーティストとして、20年以上にわたり映像作品や映像インスタレーションを発表してきた。
国内初の個展となる本展では、17世紀のオランダ領ブラジルで総督を務めたヨハン・マウリッツの手紙などを読み上げながら議論する《マウリッツ・スクリプト》や、今日の芸術生産の場でも解消されないジェンダー不平等の問題と、これからの変化に対する希望についてポーランドの映画産業に携わる女性たちと制作した《obsada/オブサダ》など、本展を機に制作された新作を含む6点を展示する。
また、展示空間はフレームを定めることのない舞台セットのようなインスタレーションとして構成される。

ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ《obsada/オブサダ》2021年、映像スチル Photo by Jakub Danilewicz

ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ《マウリッツ・スクリプト》2006年、映像スチル

ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ《偽りなき響き》2008年、映像スチル
ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台 | |
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11月12日~2023年2月19日 https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/Wendelien_van_Oldenborgh/ |
創作の軌跡を体感する16年ぶりの大回顧展
大竹伸朗展
絵画、版画、彫刻、映像、絵本、音、インスタレーション、巨大な建造物に至るまで、精力的な活動を続ける大竹伸朗。その40年以上におよぶ創作活動で生まれた作品が一堂に会し、小さな手製本から巨大な小屋型のインスタレーション、作品が発する音など、およそ500点のものと音が空間を埋め尽くす。
展示は、「全く0の地点、何もないところから何かをつくり出すことに昔から...