創作精神で切り開いた広告の創造性と文化性
細谷巖 突き抜ける気配
Hosoya Gan-Beyond G
9月2日に87歳の誕生日を迎える細谷巖。終戦から8年後の1953年から69年もの間、ライトパブリシティに所属し、第一線で日本の広告デザイン界を牽引してきた。自身の名のように厳しい切れ味の作風と一徹な創作精神によって、広告が真に「創造的」「文化的」であるかどうかという新たな次元を切り開いたパイオニアでもある。
1955年の日宣美(日本宣伝美術会)展での鮮烈なデビュー作〈Oscar Peterson Quartet〉にはじまり、写真を90度回転してバイクが落下するようなスピード感を表現した〈ヤマハオートバイ〉ポスター(1961年)、1960年の世界デザイン会議で国内外の一線の建築家やデザイナーを瞠目させた会議配布資料パンフレット『び』など、半世紀以上前に手がけた目が覚めるような広告やエディトリアルデザインを、再度呼び起こす試みとなっている。

「オスカー・ピーターソン(日宣美展)」〈Poster〉 1955年/写真:鈴木恒夫

『び』(世界デザイン会議配布資料)より〈Book Editorial〉1960年 文:伊藤ていじ、写真:二川幸夫

「ヤマハオートバイ」〈Poster〉1961年/写真:北井三郎
細谷巖 突き抜ける気配 Hosoya Gan-Beyond G | |
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9月5日~10月24日 ギンザ・グラフィック・ギャラリー[東京・中央区] |
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