カシオ計算機は6月27日から、JR渋谷駅周辺のOOHを主軸とした「G-SHOCK」のブランド広告を展開した。メーカー自ら「#腕時計なんていらない」「なんて言わせねえ」と畳みかけるなど、議論を巻き起こすようなコピーでZ世代のリアリティに迫る取り組みだ。


「腕時計が日常で提供できる価値」を表現したグラフィック。思わず突っ込みたくなるユニークなコピーも。
真意を伝えるステートメント
スマートフォンなどが普及し“腕時計離れ”が進む中、カシオ計算機の「G-SHOCK」がZ世代との接点を生み出すために仕掛けたのが今回のブランドキャンペーンだ。「#腕時計なんていらない」と自社製品の存在意義を否定するフレーズを打ち出した上で、「なんて言わせねえ」と自ら反論するメッセージを重ねている。OOHのグラフィックでは、日常のシーンの中で腕時計が提供できる価値をコピーに落とし込みビジュアル化。6月27日から7月3日にかけてJR渋谷駅周辺に掲出した。
実はこの施策では、Twitterや特設サイトでステートメントを公開している。「腕時計なんていらない。みんながそう思っている時代だけど、それでも腕時計にしかできないことはきっとある。」「立ち上がれ、腕時計。負けるな、腕時計。腕時計なんていらない、と思い込んでる世の中に、俺たちの実力を見せてやろうじゃないか。」と力強く宣言。今回打ち出したいメッセージの真意を明かす内容だ。
本施策の目的について「肯定も否定も含め議論を起こし、まずは多くの人に腕時計について考えてもらうこと」と説明するのは、クリエイティブディレクター/コピーライターの松元篤史さん。1983年に発売された「G-SHOCK」の歴史は長い。この約40年の間に腕時計を取り巻く環境は大きく変化したが、不変の価値があると考えたという。
「G-SHOCKとしてもかなり思い切った発信ですが...