気になるあのCMの演出やキャスティングについてディレクターにインタビュー。今月取り上げるのは、水まわり製品を扱うSANEI初の企業CMだ。
壮大な世界観で企業ビジョンまで表現
水まわり製品・水栓メーカーのSANEIは6月23日から、初の企業CMを放映している。「水は、地球を循環する。その壮大なサイクルの中で水と人は出会う。それは、一瞬の重なり」。太陽や山に雲が重なるシーンで始まる映像は、大自然の中に佇む1本のシャワーをとらえる。BGMはドラムをベースとしたアンビエントミュージック。シャワーから水が滴ると、山から見える壮麗な朝焼けを背景に、少女が水へ無邪気に手を差し出す。そこに「水から、ドラマチックに。」のコピーが重なる──。
演出を手がけたのは、後藤匠平さん。自身もこのCMに映るSANEIのシャワーを愛用していた縁もあり、企画段階から携わった。「シャープで重厚感あるSANEIのプロダクトの世界観を表現したいと考えました。一方で初の企業CMなので、プロダクトに焦点を当てるのではなく企業ビジョンまで盛り込みながら俯瞰した目線の映像を提案しました」(後藤さん)。
こうした中、水を扱う企業として環境保全にも注力し、今年度のコンセプトを「『Think Life. Make Act.』行動しよう。未来のために。」と掲げる同社の思いをのせ...