「ザ・ノース・フェイス」や「ヘリーハンセン」など、多様なスポーツアパレルブランドを展開するゴールドウインは2020年、創業70周年を迎えた。これを機に企業コンセプトを「PLAY EARTH(地球と遊ぶ)」に定め、東京ミッドタウン内に今年4月から約1カ月限定で「GOLDWIN PLAY EARTH PARK」を開催。子どもを主な対象としたコンセプト体現型のイベントを企画した理由とは。

「GOLDWIN PLAY EARTH PARK」は4月23日から5月29日にかけて東京ミッドタウンの芝生広場で開催。70周年を機に掲げたコンセプト「PLAY EARTH」を体験できる場とした。
東京五輪と70周年に合わせて企画
このパークには地球を構成する5つの要素「地」「水」「火」「風」「空」をテーマに、5組の建築家が設計した「遊具」を設置。期間中は多くの子どもたちでにぎわいを見せた。
イベント責任者であるゴールドウインのマーケティング部 部長 山屋光司さんは70周年事業について、次のように振り返る。「当社はこれまでもクリエイターとの共創という観点を大切にしてきました。周年事業単体ではなく普段からEUGENE STUDIOの和田雅史さんに参加してもらい、会社全体の目指す方向性なども議論しながら、企画や事業のクリエイションと監修をお願いしています。その中のひとつとして今回の周年事業がありました」。
周年事業が始動したのは2019年のことだ。翌年に東京オリンピック・パラリンピックを控え、日本が世界中から注目を集めるタイミングで、ゴールドウインらしいスポーツの捉え方を、世界に対してどう発信するか考え始めていた。「実は1964年の東京五輪の際に体操やバレーボールなどのユニフォームをつくったのはゴールドウイン。選手に金メダルをたくさん獲ってほしいという思いから社名がゴールドウインに変更になった、五輪と縁のある会社です。その文脈もあって、2020年の東京五輪のタイミングで新しい可能性を示したいと話していました」(和田さん)。
スポーツの起源を示すコンセプト
議論の末に和田さんが示したコンセプトは「PLAY EARTH」。その意図については「スポーツの起源をさかのぼると“遊び”に行き当たります。原始時代に狩りや農業が効率化されて余白の時間が生まれたときに、走ったり、踊ったり、石や骨を投げたりするようになったのが始まりだそうです。つまり、生まれた余白の中で地球の要素を使って遊んだことからスポーツは生まれ、進化していったと。そういうプリミティブ(原始的)なものから着想を得て、想像力をもって遊ぶことは大切だよねという話から、このコンセプトが生まれました」と和田さん。
当初の予定ではオリンピックに合わせて有明にコンセプトを体現するインスタレーションをつくろうと考えていた。だが、大会の延期が決定する。企画が白紙となってしまった2020年だったが、その期間を活用し、ゴールドウインは遊びと自然と子どもをテーマにしたWebサイト「PLAY EARTH KIDS」を立ち上げた。「遊びや自然を通じて子どもたちが未来をつくるための場、と位置付けています。遊びはスポーツの起源でもあるので、そこから競争だけではない、新たなスポーツの形が生まれるのではないか、といった点も期待しています」(山屋さん)。
サイトでは、ダンサーが身体だけを使って言葉を表現する「からだあそびレシピ」や、紙を使ったユニークな...