3Dプリンティングをはじめ、デジタルデータをもとにした創作技術「デジタルファブリケーション」。これらは広告・デザイン領域の可能性をいかに広げていくのか。TOKYO2020の表彰台プロジェクトなどを手がけた、平本知樹さんが解説する。

アパレルブランド「COS」の3Dプリンタを活用したインスタレーション。
オープンネットワークとものづくり
デジタルファブリケーション技術を用いるということは、3DCADデータやIllustratorの2Dデータなどから「Ctrl+P」を押して印刷するかのようにものづくりをすることができます。これが特徴のひとつであり、そうなると加工用のデータが重要になってきます。
3Dプリンタもレーザーカッターも世界中どこにでもあるので、メールでデータ共有することにより、どこでも同じものをつくることができるのです。データ共有し、同じものを3Dプリントしておけば、海外の人たちとも同じものを見ながらオンラインミーティングすることもできます。デジタルファブリケーション技術はデータ送信によりモノの共有まで可能にしたというわけです。
2019年のミラノサローネに出展した、アパレルブランド「COS」の3Dプリンタを活用したインスタレーションでは現地生産によりロジスティクスの問題解決にも寄与しました。この...