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エンゲージメントとファンの熱量を高める ブランド広告の表現

「ずとまよ」と味噌汁を開発 8ビットのMVで味覚を視覚化

ハナマルキ

ハナマルキは3月1日、音楽バンド「ずっと真夜中でいいのに。」(ずとまよ)と開発したカップ味噌汁と特別映像、サイトを発表。4月に実施するライブで約3万5000人に配布する。「ずとまよ」のジャケット、グッズなどアートワーク全般を手がけてきた塩内浩二さんは、ファンとブランドの接点をいかに設計したのか。

特別映像「すぐ旨カップみそ汁〜THE NIRA ROAD〜」。MVだがミュージックビデオではなく「Misosoup Video」とのこと。

ガラパゴス文化が詰まった音楽と味噌

「ずっと真夜中でいいのに。」は、作詞・作曲・ボーカルのACAね(あかね)による、特定の形を持たない音楽バンドだ。『秒針を噛む』『勘冴えて悔しいわ』など不思議な歌詞やタイトルの楽曲で知られ、通称は「ずとまよ」。メンバーの顔を出さないスタイルで2018年から活動しており、ライブなどでもメンバーの顔は映していない。

そのパフォーマンスやファンの楽しみ方も独特だ。テレビや電子レンジといった日用品を楽器として使用することもあり、ファンはライブでしゃもじを振ったり叩いたりする。さらに「ずとまよ」のサイトにあるGIF画像をダウンロードしてファイル名から背景を読み解いてみたり、コラージュアートやMAD動画を発表したりして楽しむファンもいる。

「『ずとまよ』のパフォーマンスやデザインは観念的な美しさを追求し、わかりやすい答えを提示しないところが好きで、ファンには伏線を読み解いたり考察したりする行為を楽しんでもらう。見る人たちの思考を動かすようなモチーフを大事にしています」と説明するのは、2019年から「ずとまよ」のアートワーク全般を手がけるCATTLEYA TOKYO クリエイティブディレクターの塩内浩二さん。「音楽における視覚表現の新しい文化システムをつくる」という目標を掲げている。

そんな「ずとまよ」が、100年以上の歴史を持つハナマルキと新しい味噌汁を共同で開発した。完成したのは、同社のカップ味噌汁シリーズ「すぐ旨カップみそ汁」の「揚げなす生姜風味限定ニラ入り」。「ずとまよ」のMVに登場するキャラクターが「にらちゃん」、ACAねさんが飼っている猫の名前が「しょうがストリングス」であることから決定した。

ハナマルキ 取締役 マーケティング部長兼広報宣伝室長の平田伸行さんによると、「ずとまよ」はZ世代のファンが多く、ブランドとして訴求していきたい層と重なることから今回の企画に至った。「独創的なプロモーションを展開するブランド」といった立ち位置を明確にしていきたいといった狙いもある。

塩内さんはハナマルキと「ずとまよ」の共通項として、「日本人に最適化されたガラパゴス文化が詰まっている」という点を挙げる。

「日本のアニメを...

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