Netflix/Netflixオリジナル実写ドラマシリーズ『ONE PIECE』「いいものつくろう。」テレビCM、OOH、新聞、Web動画
この作品の価値の根源は、尾田栄一郎先生とNetflixという、物語と映像のプロフェッショナルの妥協なき真剣勝負にあると思いました。そしてそれを成り立たせているのは、お互いのリスペクトと、いいものをつくろうという純粋な想い。だからこそ、広告ではこの共作過程とそこにある想いを純度高く届けることだけに注力しました。
UP TO WORKS
♪~『君のひとみは10000ボルト』(歌:中村佳穂)
CI
NA:150年、資生堂が見つめてきたもの。
S:それは、あなたです。
NA+S:美しさとは、人のしあわせを願うこと。
NA:150周年の資生堂です。
CI
本CMはこれまでの資生堂だけではなく、これからの資生堂、資生堂のビジョンも伝えるため、「美しさとは、人のしあわせを願うこと。」をキーメッセージとして、美の力を通じて、お客さま一人ひとりの生涯にわたるしあわせに貢献する企業であり続けたいという、創業以来変わらない資生堂の想いも伝えています。
近藤華さんに出演いただいたCM最後の宇宙空間のシーンは、新聞広告とも連動し、いつでもどこでも美容体験ができる未来を象徴的に描きました。資生堂の150周年を記念するCMは、絶対に他のブランドにはつくれないものをつくろうと思いました。人のしあわせを見つめながら、常に時代の最先端の美しさを生み出し続けてきた資生堂の歩みと、これからのビジョンを60秒に凝縮して描いています。
最初の1秒目から、最後の1秒まで、すべての衣装、メイク、美術、舞台設定に資生堂の歴史への愛と尊敬を込めて制作しました。掛川にある資生堂の企業資料館で歴史を一から学び直し、当時の衣装や商品の実際の質感をまず自分たちの肌で受け取ることから始めました。
衣装とヘアメイクは、歴史に忠実に再現すると同時に、出演していただいた女優の皆さまが最も美しく見えるシルエットやディテールを突き詰めています。色褪せたノスタルジーではなく現代的な美しさや新鮮さを感じてもらうために、音楽/メイク/衣装は2022年を生きる自分たちの感覚でアップデートしています。
映像の技術面では、スタジオで撮影したキャストの映像に、ロケーションやセット背景を合成し、さらに今日となっては現存していない当時の資生堂パーラーなどの建物は資料をもとにCGでつくり込んで合成しています。その上で、カラコレのルックもカットごとに細かく変えて時代の質感を表現しています。ひとつのカットを仕上げる工程としては最も手のかかるやり方を選んでいますが、そのこだわりが映像の説得力になると信じていました。
かつてアートディレクター石岡瑛子さんが手がけた前田美波里さんの「サマーキャンペーン『太陽に愛されよう』ポスター」を56年ぶりに再現したシーンは話題を呼びましたが、その他にも背景の美術の一つひとつにオマージュを忍ばせています。
これまで資生堂のファンでいてくれた人はもちろん、今の資生堂しか知らない人にも、資生堂という企業が生み出してきた膨大な文化と美の蓄積と、未来への眼差しを感じてほしいです。
((つづく)クリエーティブ・ディレクター 田辺俊彦)
https://www.youtube.com/watch?v=QzVO-D_CnmI&feature=share
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