広告作品とは異なる『特別な』ポスター
SOMETHING ELSE
ライトパブリシティの取締役会長であり、東京アートディレクターズクラブ(ADC)会長も務める細谷巖。1935年に生まれ、神奈川工業高校卒業後にデザイナーとしてのキャリアをスタート。盟友であるコピーライター秋山晶との「サッポロビール」や「キユーピーマヨネーズ」のシリーズ広告をはじめ、アートディレクター、グラフィックデザイナーとして多くの広告作品を世に放ち、いまも最前線で活躍を続けている。
そんな細谷の個展が開催される。タイトル「SOMETHING ELSE」は、“何かほかのもの”という以外にも“特別な、すばらしいもの”という意味を持つ。本展ではそのタイトル通り、これまでの仕事で描いたアイデアスケッチなどを用いた“特別な”ポスター25点が揃う。

SOMETHING ELSE | |
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3月29日〜4月15日ギャラリー5610 [東京・港区] |
表現活動の原点にある「違和感」に迫る
AC部異和感ナイズ展
多摩美術大学在学中の1999年に結成されたクリエイティブチームのAC部。テレビ番組やCM、MVなどを中心に、テンションの高い濃厚なビジュアル表現と映像により、クリエイターや映像業界のコアなファンを獲得してきた。2016年に制作した東京都選挙管理委員会のPR動画「18歳選挙権」や、2018年に公開されたテレビアニメ『ポプテピピック』内のコーナー「ボブネミミッミ」などで広く世間に知られるようになると、SNSでも大きな反響を呼んだ。
近年はニューヨークを拠点とする世界的なエクスペリメンタルロックバンド「バトルス」とのミュージックビデオでのコラボレーションや現代アート作品の制作発表など、ますます活動の場を広げている。AC部の制作におけるコンセプトは、時を経ても新鮮かつ唯一無二な作風で、鑑賞者に予期せぬ奇妙な感情=「違和感」を提供することにある。
現在開催中の本展では、作品の根源的なテーマである「違和感」を軸にした新作で構成した。活動開始から24年目を迎え、違和感をつくり出すための...