ブレーンのカバーを飾るのは、世界の先端を行くクリエイターたちの作品。「BRAIN’S BRAIN」では「Creative Addiction(クリエイティブに夢中)」をテーマに彼らが制作したビジュアルと、オフィスや仕事を紹介していきます。今回はスイスに拠点を置くデザインスタジオStudio Feixenです。
Q1.表紙のアイデアについて教えてください。
「Creative Addiction」は、デザインに対する私の関わり方をよく表していると思います。クリエイティビティとデザインに完全に依存していて、毎日デザインをしている方が気分が良くなるんです。一方で、悪い面も。しばらく創造的でない期間があったことに気付くと、すぐに不安になります。私は今も昔も、創造的なひらめきが必要なのですが、時々自分がそのためにこの仕事に依存しているように感じることさえあります。良いことなのか悪いことなのかはわかりませんが、それが現実です。
Q2.そのアイデアはどのように生まれましたか。
私は“ノンリニア”デザイナーです。つまり、制作前に明確なイメージを持つことはほぼありません。軽くスケッチしてみてこう考えました。これは何?そもそも創造性とはどんなもの?──その感覚をつかむために線を何本か描きました。次に創造性を表すカラフルで楽しげな線を描き始めると、いい感じに。私にとって創造性とは空間を利用することでもあるので、余白を十分に使って線を描きました。
さらに創造性の負の面を表現するために、線の横に加えたのが黒のストローク。これらは互いにどう作用すべきだろう?敵対関係か友人関係だろうか?などと考え試してみて、この2本の線が会話をしているように配置しました。(制作において)創造性と疑念の両方が必要で、それらは共にあるべきなのです。