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DIRECTOR'S WORKS

手触り感のあるSFCM、帝人「DAKE JA NAI モビリティの未来」篇

奥野俊作

気になるあのCMの演出やキャスティングについてディレクターにインタビュー。今月取り上げるのは、帝人の新たな企業CMだ。

絵コンテ。

手触り感のあるSFCM

時は未来──。「前略、ママさま。お元気ですか?私はいま、帝人という会社で、モビリティの研究をしています」というナレーションの中、「遅刻遅刻~!」と走って会社に向かうのは、“上白石モビ”。母への近況報告に重ねてモビの日常が描かれる。

企画と演出を兼務したのは、サン・アドのディレクター 奥野俊作さん。帝人のCMを担当するのは、2017年以来4年ぶり。上白石萌歌さんも同年からイメージキャラクターを務めている。さまざまな事業を展開する帝人だが、今年の企業広告のテーマは「モビリティ」。昨年はコロナ禍も影響して真面目なトーンのCMだったが、今年はイメージを変えたいと依頼を受けた。

「モビリティについて細かく説明しても伝わりづらいので、逆にモビの一人称でモビリティの可能性が広がった未来を描く、明るく元気な夢物語のような企画にしました。“未来の帝人で働くモビが笑いあり涙ありで成長していく壮大な朝ドラ”の、予告編のようなイメージで制作しています」。

企画と演出を兼務し、クライアントやチームと検討した内容を直接映像表現に落とし込むという手法で制作。演出の際は、ハリウッドのSF映画のようなリアルな描写ではなく、コミカルでアナログな要素を織り交ぜることを意識した。「帝人の...

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