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BOVA2022 一次審査員からのアドバイス(ディレクター篇)

オンライン動画コンテスト「BOVA」の「一般公募部門」の応募を現在、受付中です(締切:2022年1月27日)。今回は一次審査員の10人の皆さんから、ディレクター・プランナーそれぞれの視点でアドバイスをいただきました。





一次審査員[ディレクター]

TOKYO
ディレクター
大柿鈴子(おおがき・すずこ)

1992年千葉県出身。2017年~18年にTBWA\HAKUHODO出向。出向の経験を活かし、CM・MVの企画から演出までを手がけることも多い。グローバル案件やInstagramなど、グラフィカルでノンバーバルな表現を得意とする。2017年文化庁メディア芸術祭アート部門審査員推薦作品、BOVA一般公募部門協賛企業賞、リマーカブル・ディレクター・オブ・ザ・イヤー 黒田明賞他受賞。

ヒントは意外と身近なところに?自分のこだわりや凸凹を表出させてほしい

Q1. 若手の頃に転機となった仕事を教えてください。

資生堂/brand SHISEIDO「SHISEIDO BEAUTY OTAKU」

Q2. そのブレイクスルーポイントを教えてください。

資生堂の「brand SHISEIDO」というグローバル向けラインで、「工場の技術者のテクニック」をアピールする映像の企画演出を依頼されました。ただ、工場は画づくりに限界があったことと、理性的で専門的なテクニックをいかに映像にするかが課題でした。

そこで、ただの工場紹介動画にするのではなく、思い切って、技術者の視点をイメージした抽象世界と現実の工場を行き来する案を提案しました。理想の画づくりを目指してテスト撮影を繰り返し、実際の工場で使われる素材のみで、抽象世界を美しく描ききりました。グローバルで展開される動画において、言語に頼らず興味を持ってもらえる映像表現を突き詰め、つくりきることができました。

Q3. 制作を進める応募者に向けてアドバイスをお願いします。

Web動画は、生活に入り込んでくる映像です。こちらがアピールしたいことだけではなく、世の中の人が何を感じていてどんな気分なのかにもフォーカスすることで、アイデアの幅を広げられます。自分自身の経験や、身近な人にヒントがあったりします。最大公約数的なものより、すごく個人的なものが人の心を動かしたりするので、自分のこだわりや、凸凹をそのまま出してほしいです。

そして、企画や編集段階で、いろんな人に見てもらうことをオススメします。特に、尊敬している先輩や上司など。制作したものにダメ出しされることは、今後とても糧になってくるので、がんばってください!!



東北新社 OND°
ディレクター
小野田 玄(おのだ・げん)

ストーリーテリングを用いた構成を得意とし、広告だけでなく、幅広い映像づくりに携わる。国内外のCM他、Webムービーやドラマ関連、ドキュメンタリーの脚本・演出も手がける。

その時々に浮かんだアイデアを積み重ねる愉しみも

Q1. 若手の頃に転機となった仕事を教えてください。

サントリー/伊右衛門のCM「3つのこだわり」篇

Q2. そのブレイクスルーポイントを教えてください。

サントリーさんの伊右衛門が発売された当時(2004年)は、一般的にネット環境が充実しておらず、ストーリーやイメージを伝えるCMとは別に、発売前に直接サプライチェーンへプロモーションするためのVP(ビデオパッケージ)として、丁寧に商品の説明をする映像をつくっていました。

発売とともに大々的にCMやプロモーションも展開され、現在に至る大ヒット商品に続くわけですが、しばらくして「現行のCMとは別に、VPで描いたようなシズルや味をメインに訴求するCMをつくりたい」という話があがり、そのまま担当させていただくことに。誠実に向き合った結果、良い機会に巡り会えました。その後、約5年にわたって「品質シリーズ」のCMをつくらせていただき私の代表作となりました。

Q3. 制作を進める応募者に向けてアドバイスをお願いします。

映像をつくるときは誰でも「自分は何を表現したいのか」ということにまず向き合うと思います。一方、それとは別に、映像には必ず伝えたいテーマやメッセージが必要です。しかし、それらは最初からスムースに結びつかないことがよくあります。

でも私は、初めから全てを決める必要はないと思っていて。もちろん仕事であれば初めに約束しなければならないことは多いですが、映像ってつくっていく過程で前のアイデアに戻れたり、進化できたりする表現媒体。その時その時に浮かんだアイデアを積み重ねていくことの方が、当初の想定を...

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