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名作コピーの時間

駆け出しのころに出会った3本のコピー

伊藤公一

    さくさくさく、ぱちん。

    国際羊毛事務局/1975年
    〇C/西村佳也

    地図に残る仕事。

    大成建設/1992年
    ◯C/安藤寛志

    ナイフで切ったように夏が終わる。

    パルコ/1982年
    〇C/長沢岳夫

どのコピーも、自分がまだ若い、駆け出しのコピーライターだったときに出会ったものです。この3本以外にもいろいろなコピーに刺激を受け、勉強をさせてもらったので、3本に絞るのは難しかったです。でも思い切って。

「さくさくさく、ぱちん。」。上質なウールを大きな裁ち鋏で切るときの音がキャッチになっています。それまで、あたりまえですがコピーっていうものは言葉で書くものだと思っていました。その思い込みを西村佳也さんは見事に覆してくれました。

自分だったらどう書くだろう、仮にウールにハサミを入れるその感触が品質を物語るのではと気がついたとしても、その感触を何かに例えたりしながらレトリックで必死に再現しようとしたかもしれません。その狭苦しい不自由な考え方に比べ、切っていく音をコピーに選びだすなんて、なんて自由で伸び伸びしたコピーとの...

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駆け出しのころに出会った3本のコピー(この記事です)
仲畑貴志 三連発。
同じようなコピーを書いてみたいと憧れるけど、書けないのよねえ。
記憶が吹き出したコピー。
コピーライターになろうとしているあの頃の僕へ、そしてあなたへ。
焦るコピー
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