領域を超えて生まれたデザイン運動の原点
戦後デザイン運動の原点─デザインコミッティーの人々とその軌跡
戦後日本のデザイン運動の先駆けとして創立された「国際デザインコミッティー」(現・日本デザインコミッティ-)の活動と、メンバーの交流に焦点をあてた企画展。
建築家の丹下健三や清家清、デザイナーの剣持勇、柳宗理、評論家の勝見勝、写真家の石元泰博、画家の岡本太郎ら個性豊かな創立メンバーの交わりから派生したデザインや建築における「サロン」としての役割にも注目し、日本のミッドセンチュリーを代表するプロダクトデザインとそのエピソードも紹介している。交流を通じてデザイン・建築・美術など領域を軽々と横断していく自由さは、転換期といえる今の時代を突破する糸口となるだろう。

「グッドデザインコーナー」のための選定会風景、1955年頃 左から、吉阪隆正、鹿子木健日子、剣持勇、渡辺力、瀧口修造、岡本太郎、柳宗理
写真提供:日本デザインコミッティー

柳宗理《バタフライスツール》(初期型)1956年、柳工業デザイン研究会蔵

丹下健三計画研究室(制作:神谷宏治+日大川岸研究室)《香川県庁舎(1958年)模型》2013年、香川県立ミュージアム蔵

岡本太郎《建設》1956年、川崎市岡本太郎美術館蔵
戦後デザイン運動の原点ーデザインコミッティーの人々とその軌跡 | |
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開催中、2022年1月16日まで 川崎市岡本太郎美術館[神奈川・川崎市] |
現在、そして未来に続く「素敵な暮らし」への願い
喜多俊之展 TIMELESS FUTURE
有機的なフォルムと人間の動きに寄り添うようにパーツを動かせる機能性を持つ椅子《WINK》や、家庭用テレビとして身近な存在になることをテーマにデザインされた《AQUOS C-1》など、自由な感性に溢れるデザインで知られるプロダクト・デザイナー、喜多俊之の展覧会が開催中。
時代を予見する新しいデザインを生み出す一方で、手漉きの美濃和紙を用いて和紙の...