
次々と肉を焼き、頬張る女性たち。アイスで箸休め……と思いきや再び肉ラッシュ。シズルカットとともに、「肉!肉!」「にぃーくうぅ!」と強烈なナレーションが畳みかける──。“飯テロ”のようなこのテレビCMの舞台は、物語コーポレーション(愛知・豊橋)が全国270店舗以上を展開する「焼肉きんぐ」。同ブランドでは2017年以来の新作CMとなる。女優の若月佑美が出演、声優の神谷明がナレーションを担当した。
「神谷さんの声があってこそ完成したCM。30秒版では10回も『肉』を連呼していますが、肉という言葉ひとつでこんなに表情を変えられるのはまさにプロの仕事だと驚きました」と話すのは、同社でユーザー向けアプリ開発などを統括してきた清水圭介さんだ。「半年かけてユーザー調査や社内でブランドワークショップなど実施し、戦略と戦術を策定。『一番エキサイティングな焼肉店になる』という認知目標を定め、焼肉きんぐのブランド価値を明文化するところから企画は始まりました」。
その中で出てきたのが「焼肉は自由だ!」というフレーズだ。焼肉きんぐは食べ放題だからこそ自由な食べ方を満喫でき、ヘビーユーザーも多い。一方で食べ放題というと、「肉の質がよくないのでは」と考える人もいる。「品質には絶対的な自信があり、売上高では国内焼肉チェーン1位という自負も...