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EDITOR'S CHECK

無人直売キット「petit market」ほか、注目のデザインの裏側

TOOL
無人直売キット「petit market」

(A.P.M)

  • 企画制作/A.P.M+nendo
  • 企画+Pr/天野紀也
  • D/nendo

畑や敷地の一角で農作物などを売る「無人直売所」といえば、年季の入った木造小屋の佇まいを思い浮かべる人が多いだろう。そんな印象を覆す、無人直売用の組み立てキット「petit market」が7月から登場した。取り扱うのは、群馬県前橋市で包装資材の企画などを手がけるA.P.M。佐藤オオキさん率いるnendoと共同開発したもので、工具を使わず10分で組み立てることができる木製のツールだ。コイン入れやゴミ箱、黒板、LEDライトも搭載した。

企画したA.P.Mの天野紀也さんは、農作物の資材デザインの仕事に携わる中で「もっと農業という仕事を持続可能な強い産業にしたい」という思いを募らせていた。「今は直販サイトなどもありますが、無人直売なら規格外の商品でも手軽に売ることができる。フードロス対策や地域活性化につなげるには、若年層の興味を引くデザイン性も必要だと考えていました。個人的に佐藤オオキさんの仕事が好きで、全く伝手のないところから相談をしたのが始まりです」。

イメージしていたのは、“アイコン”として機能する直売所。なおかつ組み立てが簡単な、シンプルで拡張性があり防犯面を担保したキットにしたいと考えていた。

nendoからの提案内容は期待以上で、「棚板の数や位置は販売物に合わせて簡単に変更できる」「屋根の傾斜により雪や落ち葉の堆積を防ぐ」「LEDの棚下照明も設置可能で、日照時間の短い冬場も中の商品を明るく照らす」といった機能も付加された。「無人販売所はこれまでデザイナーの手が入ったことがないアイテムで、そのポテンシャルを引き出せるのではと思いました。印象に残りつつも、周囲に自然と溶け込むデザインとなることや、ローコストでカスタマイズが容易にできることを目指しています」(佐藤オオキさん)。

中でも黒板仕様のスタンド看板は、コミュニケーションが生まれるツールにもなる。「POPのように商品紹介をしたり、お客さんに伝言を書いてもらったり。閉店時には本体の扉にもなるんです」(天野さん)。農家への本格導入はこれから。企業向けにも、販売用の農作物と無人直売キットを提供するといった新たな流通形態も検討中だ。

BOOK
燃え殻『これはただの夏』

(新潮社)

  • 装幀/熊谷菜生
  • 写真/草野庸子

燃え殻さんの2作目となる小説『これはただの夏』が、7月29日に発売された。青い空に浮かぶ入道雲、3人分のチャーハン──。草野庸子さんが撮り下ろした写真がカバーを飾る。白箔を大きく使った雲のように真っ白なタイトル部分も印象的。この装丁は、前作『ボクたちはみんな大人になれなかった』の題字や、『yom yom』連載時のデザインを担当した熊谷菜生さんに...

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