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BOVA

第8回BOVA 審査員講評

今回で8回目の開催を迎えた「Brain Online Video Award(BOVA)」の受賞作品が決定しました。
審査員の皆さんから講評をいただきました。また、受賞作品・ファイナリスト作品の動画は、公式サイトでご覧いただけます。

木村健太郎
今回で審査員を引退する佐々木さんと私はなんと今年で8年目らしい。振り返ると初期のBOVAはオンラインフィルムの黎明期で、一般部門はCMの作法からどう逸脱するかの実験的な映像が上位を占めていたのが、バイラルムービーやYouTuberの作法を追究する時代を経て、今年は手法の斬新さよりも、アイデアとストーリーとクラフトで真っ向勝負する王道の映像コンテンツが上位を占めました。この8年間の受賞作を時系列で見るときっと面白いと思います。


佐々木康晴
BOVA審査も8年目に。オンライン動画は、媒体は安いが当たれば大きく拡散できる、というところから注目が始まり。その後、制作費の減少、効率重視の似たような動画の乱立、AI動画自動生成、など色んなことにも翻弄されつつ。でも、人の感情を大きく揺り動かせる動画は、再びそのストーリー性やクオリティに立ち返る。そんな気がする今年でありました。大事な部分は守り、まだ見ぬ手法の開拓へ。これからも楽しみにしています!


たじまなおこ
コロナ禍でクリエイターにとって、もんもんとした一年だったはずなのに、意外と表現の幅が大きかったことに驚きました。ただ、拡散や新しさという観点からの奇抜な表現・アイデアはあまりなく、そういった意味での元気の良さはなかったのかなと思いました。課題解決という観点からは、多くの作品がきちんとお題に答えているとは思いますが、やはり、広告はアイデアが全てだと思います。どんなに演出がよくても、元のアイデアがダメだったら埋もれてしまいます。学生部門に期待することは、学生だからこそ、もっと自由に「ぶっとんだもの」を制作してほしいです!


田向潤
こういったコンペでは制約が少なく自由な発想ができる半面、表現が広告としての機能と結びつかないこともままありますが、今回は協賛企業の課題に真摯に向き合った作品が多かった印象です。そういった意味で企画的良作は多数見受けられたのですが、受賞作はさらに企画を活かすための絶妙な構成・演出が特に光った作品が選ばれました。本当に悔しいくらいにうまい!勉強になりました。


中島信也
人の気持ちをうまいこととらえたアイデアを、的確な演出と映像技術で表現できているちゃんとした作品がいっぱいありました。近年、ほんまに「人」をちゃんと描こうっちゅう姿勢を感じます。時代の空気なんやろね。裏を返すと、見たことないようなVISUALや思い切ったチャレンジ、みたいなのが減りました。そんな時代やからこそ派手やなくても「広告としてのアイデア」が重要や!とつくづく思ったし、そんな作品を評価することができたと思います。


眞鍋海里
「CMが“単なるインフォメーション”に成り下がっては、ますますCMは見られなくなる」。そんな危機感を感じていた中での審査だった。しかし、広告主部門の受賞作は、観る者すべての心を動かそうとしていた。一般公募部門グランプリの「面接」は、引き込まれる展開とサービスへの着地が見事だった。審査員特別賞「100歳カット」、ファイナリスト「広告の目線」「映画 不動産物語」のアイデアにも嫉妬した。CMはインフォメーションであり、エンターテインメントであるべきだ。

    INFORMATION

    入賞作品、ファイナリスト作品はBOVAのWebサイトでご覧いただけます
    https://bova.co/

    第9回BOVAの課題は11月号(10月1日発売)で発表予定です

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発表!第8回BOVA受賞作品(一般公募部門)
第8回BOVA一般公募部門 協賛企業賞受賞作品一覧
1次審査員からのアドバイス(プランナー)
1次審査員からのアドバイス(ディレクター)
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