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名作コピーの時間

コピーに励まされて、コピーを書き続ける。

堀内有為子

    ぼくが、一生の間に会える、ひとにぎりの人の中に、あなたがいました。

    サントリー/1986年
    〇C/岩崎俊一

    一瞬も 一生も 美しく

    資生堂/2006年
    〇C/国井美果

    昨日まで世界になかったものを。

    旭化成/2008年
    〇C/磯島拓矢、平山浩司

「ぼくが、一生の間に会える、ひとにぎりの人の中に、あなたがいました。」長い間、デスクの前に貼っているコピーです。壁に留めているセロテープが黄色く劣化して、机の後ろに落ちているのを幾度となく救出、今度は画鋲で留めたり。お守りのような存在なのかもしれません。意識的に目をやるのは、壁にぶつかっているとき。ふと目に入ったときは、気になる人物を思い浮かべて、どういう関係が築いていけるかと考えたり。

当時、毎日が目まぐるしくて、出会いを大切にできていなかった私に、やさしく“有限”を教えてくれたコピーです。そっか、ひとにぎりなのか、と。それじゃあ、ひとつひとつを大切にしなきゃ、と。

出会った瞬間、なんてことだ!と声が漏れたのが「一瞬も 一生も 美しく」。このコピーが世に出た頃、私はコピーライター8年目。こんな...

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