ミュシャが目指した大衆のための芸術
MUCHA(ミュシャ)グラフィック・バラエティ
ヨーロッパを中心に起こった「アール・ヌーヴォー」を代表する存在として、現代でも高い人気を誇る画家/デザイナーのアルフォンス・ミュシャ。ミュシャは「大衆のための芸術」の制作を目指し、独自の精密なデザインによる本や雑誌から、切手や紙幣のデザインといった国家規模の仕事まで、多くのグラフィックデザインで人々の暮らしを彩っていた。
「グラフィック・バラエティ」と銘打った本展では、商業ポスターだけでなく、本や雑誌、ポストカード、切手、紙幣、メニューや商品パッケージ、カレンダーなど、多種多様な作品を約550点というボリュームで紹介する。
ミュシャ様式のバイブルともいうべき図案集『装飾資料集』(1902年)が全ページ公開されるほか、うらわ美術館の収集方針のひとつである「本をめぐるアート」に合わせて堺 アルフォンス・ミュシャ館所蔵の挿絵の習作なども複数紹介。バラエティ豊かな仕事の数々から新たな一面を見つめる構成となっている。
MUCHA(ミュシャ)グラフィック・バラエティ | |
---|---|
4月17日~6月20日 うらわ美術館[埼玉・さいたま市] |
日々の中で集められた「落穂」が見せる景色
木村裕治展「落穂を拾う」
創刊号からアートディレクターとして参加した『Esquire 日本版』をはじめ『翼の王国』『ミセス』『和樂』など、日本のエディトリアルデザインを牽引してきたアートディレクター、木村裕治の日本初となる個展が開催中だ。明快な構成、効果的な余白、写真やイラストレーションを引き立てるレイアウト、強さと繊細さを併せ持つ美しい誌面づくりのスタイルは、古びることなく...