私たちの奥底に潜んだ欲望に響く“あやしさ”
あやしい絵展
グロテスク、エロティック、退廃的、神秘的、ミステリアス……いわゆる「美しい」だけではくくることのできない「あやしい絵」。当時は美術界の一部から批判を受けながらも、文学などをバックグラウンドとして大衆に広まっていく。本展では幕末から明治、大正、昭和初期にかけて制作された絵画や版画、雑誌や書籍の挿図などから“あやしい”魅力あふれる作品を紹介。アルフォンス・ミュシャなど日本画家の表現に影響を与えた西洋美術作品も併せて展示する。
作品が生まれる背景には社会や文化の諸相が存在する。しかし、「単なる美しさとは異なる表現」の深層にあるのは、人々の奥底に潜む欲望が複雑に絡み合うさま。それは現代を生きる私たちの心にも響くものだ。
展覧会の音声ガイドナビゲーターは、劇場版『「鬼滅の刃」無限列車編』など幅広く活躍する声優 平川大輔が務める。
あやしい絵展 | |
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3月23日~5月16日 東京国立近代美術館[東京・千代田区] |
耳もとをかすめる音 没入的な空間での体感
無闇 | Blind
インスタレーションとフィクションを制作・研究する大岩雄典。空間がもたらす経験の諸相、語りや寓意、レトリックによる主体のもつれなどをテーマに...