グッドデザイン大賞は自律分散型水循環システム「WOTA BOX」に
グッドデザイン賞
2020年度グッドデザイン賞(主催:日本デザイン振興会)は10月30日、「大賞」「金賞」「グッドフォーカス賞」の受賞結果を発表した。2020年を象徴するデザインである「グッドデザイン大賞」を受賞したのは、WOTAの自律分散型水循環システム「WOTA BOX」だ。
「WOTA BOX」は生活排水を98%以上再利用し、上下水道がない環境でもシャワーや手洗い、洗濯など水利用ができる。世界初の「持ち運べる水再生処理プラント」として被災地などでも活用されている。
本年度の「グッドデザイン金賞」に選ばれた20件の中から、大賞候補となったファイナリストは「WOTA BOX」を含めて5件。この中から、本年度グッドデザイン賞審査委員94人と本年度のグッドデザイン賞受賞者による投票を実施し決定した。
WOTA代表の前田瑶介氏は、「2020年に入り、”自律分散型”の水循環システムという在り方が社会的なコンセンサスを得てきたのを感じている。これを足がかりに、ますます水問題の解決に取り組みたい」と受賞の喜びを語った。
このほかグッドデザイン金賞には、衣服の回収・リサイクル・販売までを行うサーキュラーエコノミーのブランド「BRING」(日本環境設計)、容器回収・再利用を可能にしたショッピングプラットフォーム「LOOP」(TerraCycle)などSDGs関連のエントリーが選ばれているというのが本年度の大きな傾向だ。安次富隆審査委員長は「その象徴的な取り組みが『WOTA BOX』。消費するだけではなく、循環を生み出すという地球環境に本来備わっているシステムを人工的につくり出すというのが...