近年、広告制作のスタッフに加わることが増えてきた「PRプランナー」。PRのプロとしてチーム内でどんな役割が求められ、どのような付加価値を提供しているのだろうか。電通パブリックリレーションズ、サニーサイドアップ、プラチナム、マテリアルの4社に聞いた。
コアアイデアに世の中発想を入れることで、仲間を増やす

電通パブリックリレーションズ
コミュニケーションデザイン部
PRプランナー
松尾雄介
Q1.「PRプランナー」として、どんな仕事をしていますか。
広告制作において「世の中発想」を持ち込むことです。コミュニケーションをコアアイデア/コンテクストアイデア/コンテンツデリバリーという大きく3つのフェーズでとらえた場合、コアアイデアを考えるパートから、広告制作チームとフラットにアイデアを出しあい、ディスカッションを重ねます。PRプランナーとして、社会に存在するさまざまな課題や文脈から発想しながらも、PRという領域にとらわれずにアイデアを考え、プランニングに関わります。
Q2. 最近関わり、ニュースになった・話題になった事例を教えてください。
森永乳業のピノ「ピノかわいいパッケージ50」(01)にプランナーとして参画。自己肯定や互いの価値観を認め合う世の中の流れをくみ、多種多様なかわいいを応援し、一人ひとりの価値観を肯定するような、限定パッケージを起点にした施策です。
また大王製紙のグーンプラス「おむつにできることなんだろう?」プロジェクト(02)では、おむつ1枚で赤ちゃんをもっと幸せにしたい、というコンセプトのもと、子育てに関する悩みや家族での育児推進など、世の中の「育児課題」に向き合うためのブランドアクションをプランニングしました。
Q3. PRプランナーは企画に対してどんな付加価値を提供できると思いますか。
世の中にある文脈を活かしたプランニングによって、自ら能動的にブランドに関わる・関わりたくなるような「仲間」が増えることで、社会により受け入れられ、愛されるブランドづくりに貢献できると考えています。また企画の初期段階からフラットに関わることで、あらゆる打ち手の可能性を探り、情報が流通していく打率を上げる企画設計につなげていきます。
WORKS

(01)森永乳業のピノ「ピノかわいいパッケージ50」

(02)大王製紙のグーンプラス「おむつにできることなんだろう?」プロジェクト
コンシューマーの自然な行動変容につながるPRストーリー構築を

サニーサイドアップ
アカウントプランニング部
リーダー/シニアプランナー
村田憲昭
Q1.「PRプランナー」として、どんな仕事をしていますか。
当社におけるPRプランナーの仕事は、「クライアントの商材」と「コンシューマー」「社会」との関係値をつくり、行動変容につなげる、PR発想でのストーリーづくりです。具体的な広告制作のアウトプットにおいても、商材を売り込もうとするのではなく、クライアントの伝えたい商材の魅力と、コンシューマーニーズや社会的な後押し、気運などを掛け合わせ、よりコンシューマーの自発的な行動につながる「社会的価値を掛け合わせたストーリーづくり」がPRプランナーとしての役割です。
Q2. 最近関わり、ニュースになった・話題になった事例を教えてください。
VAIOの年間PRコミュニケーション計画策定(01)に携わりました。
VAIOブランドのキーメッセージである「挑戦」を軸に、広報活動から...