住友建機の建設機械の特徴を女性のシーンとの対比でユーモアと迫力たっぷりに描いたのは21インコーポレーションだ。
前半と後半のギャップを際立たせる
学校からの帰り道、何か言いたげに、恥ずかしそうにこちらを見つめる女の子。青春映画の1コマかと思いきや、次の瞬間、迫力満点の油圧ショベルが映し出される。「惚れるほど掘れる」という言葉遊びで、建設機械(建機)の機能性をわかりやすく訴求する動画を制作したのは、21インコーポレーション 企画・演出部 佐藤剛平さんだ。今回、この油圧ショベルの動画のほかに、「惹きつけるほど引きつける」というコピーを用いた金属リサイクル機の動画も制作している。
佐藤さんは「オリエンでは自由度高く制作していいと聞いたので、普段の仕事ではできないような面白いものをつくりたいと考えました」と振り返る。「そこで社内で企画を持ち寄りました。当初は建機が野球をしたり、アームを腕に見立ててバレエを踊ったりする内容も考えましたが、実現性の面から断念。絞った結果、プレゼンでは7案を提案しました。建機でケーキをつくる案、ゾンビを倒す案などもあったのですが、一部は製品の描き方としてNGに……(笑)。そんな中で特に気に入っていただけたのが、このギャグを用いた案でした」(佐藤さん)。
演出面で気を付けたのは、ギャップを際立たせることだ。前半はかわいらしさを、後半はナレーションや音響もガラッと変え、かっこよさを演出している。「前半の女優さんには、恥じらいや喜び、不安を表現してもらいました。『惚れるほど』という字も女優さんに実際に書いてもらっています。後半の油圧ショベルや金属リサイクル機は、実際にオペレーターの方に操縦してもらって撮影しました。より迫力を出すためアクリル板を用いて可能な限り近づき、あおって撮影しています」と、佐藤さん。
今回公開した動画は2種類だが、実は他の建機のパターンも用意しているという。「住友建機さんも『この企画ならではの自由な動画を』と協力してくださり、やりたいことを詰め込むことができました。お洒落で綺麗なだけではない、CMをつくり続けてきた当社ならではのCMらしいCMができたと思います」(佐藤さん)。
竹野智彦(撮影)1989年3月19日生まれ、新潟県出身。2011年東京工芸大学を卒業後、フリーのムービーアシスタントとしてCM、映画、PVの現場を経験。伊島薫、長田勇一、小竹康方に師事。 |
園田あいか(出演/「油圧ショベル」篇)アイドル活動を経て現在は女優として活動。21年公開の映画『Smile』では主演。また、舞台「少女ヨルハ」に出演が決定。CM、ドラマでも活躍。 |
岡田佑里乃(出演/「金属リサイクル機」篇)「ミス週刊少年マガジン」を獲得し芸能界デビュー。20年5月発売の週刊プレイボーイで「次世代CM女王」として出演。映画、ドラマでも活躍。 |
- PR/石渡健二(21インコーポレーション)
- PM/黒田幹丈(21インコーポレーション)
- 演出/佐藤剛平(21インコーポレーション)
- 撮影/竹野智彦
- 音楽/谷和典(TRIAD MUSIC PRO.)
- 録音+MA/佐々井宏太(Imaginary Sound Creation)
- HM+ST/TATSU(AURA)
- CAS/小寺泰史(イー・スピリット)
- NA/今川柊稀
- 出演/園田あいか、岡田佑里乃