AD STARS 2020受賞作品発表
AD STARS 2020
韓国・釜山市で行われた広告賞「AD STARS 2020（釜山国際広告祭）」の受賞作品が発表となった。本年度のテーマは「Re:AD - Rethink, redefine and redesign」。60カ国から2万28作品のエントリーがあった。大陸別ではアジアの割合が最も高く、オセアニア地域からの出品が前年比92％以上増加し、他の地域でも増加が見られる。
本年度のグランプリ・オブ・ザ・イヤーのひとつは、レバノンの日刊紙『An-Nahar（アンナハール）』の「The New National Anthem Edition」。同国の国歌は、「birthplace of men」と歌っていたが、An-Naharはこの歌詞を「birthplace of men and women」に変更し、新聞の1面に印刷。すべての女性たちに捧げられたこの歌は、レバノンの革命で「聖歌」となった。制作は、Impact BBDOで、前年のAn-Nahar「The Blank Edition」に続き、2年連続のグランプリ・オブ・ザ・イヤーの受賞となる。
2つ目は、韓国のスタートアップ企業Dot IncorporationとServiceplan Koreaによる視覚障害者を支援するデバイス「Dot Translate. The First Braille Translator Based on AI.」。AIを使用することで人間に近い精度で、正確にデジタルテキストを点字に翻訳。さらにこの製品を無償で提供している。
また、今年の新型コロナウイルス感染症の拡大に際して、特別に新設されたPivotカテゴリーでは、タイ国際航空の「THAI STAY HOME MILES EXCHANGE」がグランプリを受賞した。同社は顧客がステイホームする時間をマイルとして加算するアプリを開発。ソーシャルディスタンスと後日の航空利用を合わせて奨励するキャンペーンが評価された。
日本からの出品作品では、江崎グリコ「Pocky THE GIFT」がデザイン部門グランプリを受賞。また特別賞では、エージェンシー・オブ・ザ・イヤーに電通、ネットワーク・オブ・ザ・イヤーにBBDO、アドバタイザー・オブ・ザ・イヤーにMcDonald'sが、プロダクションカンパニー・オブ・ザ・イヤーにGood Oilが選出されている。
One Show 2020受賞作品
グランプリ・オブ・ザ・イヤー
An-Nahar「The New National Anthem Edition」
Impact BBDO（アラブ首長国連邦）
「Dot Translate. The First Braille Translator Based on AI.」
Dot Incorporation
Serviceplan Korea（韓国）
グランプリ
●Mobile部門、Social & Influencer部門
Yum!「KFC Secret Menu」
Ogilvy Australia（オーストラリア）
●Brand Experience & Activation部門
Tinder「Swipe Night」
72andSunny Los Angeles（アメリカ）
●Design部門
江崎グリコ「Pocky THE GIFT」
電通（日本）
