1979年の発売以来、41年にわたり愛され続けている江崎グリコの「カフェオーレ」。テレビCMのフレーズ「白黒つけないカフェオーレ♪」が広く浸透している中で、今年3月、「白黒つける覚悟のリニューアル」と打ち出すほどの“改革”を行った。
CONCEPT
子どもから大人の飲み物に
覚悟を持って変わったカフェオーレ
「子どもの飲み物」のイメージが強く……
リニューアルの背景にはロングセラー商品だからこそ多大な影響を受けるトレンドの変化がある。江崎グリコ 乳業マーケティング部ブランドマネージャー 三浦啓吾さんは次のように話す。「近年はコンビニのカウンターコーヒーやペットボトルに入ったコーヒーなどが人気を得て、世の中のコーヒーの価値が変わっているなと感じていました。その中で当社のカフェオーレの市場調査を行ったところ、子どものときに飲んでいた“子どもの飲み物”のイメージが強く、大人になってから飲まなくなった人が多いことに気づいたんです」。
その要因は「味」と「パッケージ」にあることも判明した。甘さはカフェオーレの特徴だが「甘すぎて子どもの駄菓子みたいな飲み物」という辛辣な意見も出たという。象徴的なストライプ柄のパッケージは、長年愛され続けたブランドゆえにイメージが強く、ひと目で「子どものときに飲んだもので大人が飲むものではない」と結びつける人も多数いることが浮き彫りになった。
味とパッケージの大胆な改革
これらの現状をふまえ、今回のリニューアルでメインターゲットに据えたのは「大人の女性」だ。「もともとカフェオーレは女性のファンが多かったものの、親子で飲むシチュエーションが多く、“子どもの飲み物”へと変遷してしまったこともあり、改めて大人の女性に飲んでもらうためのブランドにリニューアルしようと考えました」。新たに打ち出したいイメージは、“日々頑張る女性がほっと一息つける飲み物”、とした。
そのためにまずは...