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New normalをつくりだすデザイン

Withコロナ時代の「伝え方」のレシピ

Mr.CHEESECAKE

毎回発売されるやいなや、すぐに売り切れてしまうチーズケーキブランド「Mr.CHEESECAKE」。Twitterやnoteでも積極的に発信を続けるシェフ田村浩二さんに、これからのコミュニケーションの在り方について聞いた。

Mr.CHEESECAKE。

レシピ公開の勝算

Mr.CHEESECAKEは、シェフ田村浩二さんが2018年に始めたチーズケーキブランドだ。店舗をもたず、ECでの直販のみ、しかも販売は毎週日曜と月曜の朝10時からの2回だけ。価格は送料込みで4000~5000円と一般のものより高額だ。にもかかわらず、毎回発売するやいなやすぐに売り切れてしまう。その人気ぶりは、発売のタイミングに「やっと買えた!」「買えなかった...」といったツイートが並ぶほどだ。

しかし、このコロナ禍。Mr.CHEESECAKEでも出社するスタッフの人数を減らさざるを得なく、製造できるチーズケーキの数も減った。そこで田村さんが行ったのは、チーズケーキのレシピ公開。チーズケーキのみを扱う企業がなぜ、生命線であるはずのレシピを公開したのだろうか。

「製造数が減ってしまったので、チーズケーキを届ける以外に僕らができることを考えたら、自然とレシピの公開になりました。すると多くの方がレシピを試してくださり、テレビなどのメディアにも取り上げてもらえて。結果的に認知拡大に至った」と、田村さん。しかし、そこにはきちんとコミュニケーション戦略がある。「僕らが最も重視しているのは、商品を売ることではなくて。チーズケーキを買ったり食べたりしてくれたことで、その人の気持ちがどう変わり、どう行動に移してもらえるか、なんです。

うちのレシピでケーキをつくったら、誰かに分けたり、SNSに写真を載せたり、きっとなんらかの行動に移してくれる。その時に、Mr.CHEESECAKEのレシピだということが伝わる。うちの生産数が足りていない状況で、購入者の方々にしかリーチできないよりは、誰かがうちのレシピでつくったチーズケーキを通して、名前が広がるほうがいいな、と。それが結果的に、Mr.CHEESECAKEが届ける幸せの輪を広げることになるのなら、なおさらです」。

また、さまざまな業界で情報が開示され、オープンソース化が進むにも関わらず...

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