インフルエンサーマーケティングを得意とし、「新しい体験」を提供するコンテンツカンパニーUUUM。同社と業務提携契約を締結している、コンテンツスタジオCHOCOLATE Inc.。これからのインフルエンサークリエイターについて、2社に話を聞いた。
YouTubeやTikTokは、コミュニケーションツールの側面も
電通が発表した「2019年日本の広告費」で、インターネット広告費がテレビメディア広告費を超え、話題となったのが3月のこと。メディア環境が大きく変わり、YouTubeやInstagram、TikTokなどを活用するインフルエンサークリエイターが注目を集めている。UUUM 取締役 市川義典さんは、「従来のクリエイターとインフルエンサークリエイターの大きな違いは、メディアとしての発信力とクリエイティブの企画、編集の全てが一纏めになっていること。また尺が自由なことも多く、表現の幅も広がっています」と話す。
1日に触れる情報量が圧倒的に増えた今、ひとつの情報を刷り込み浸透させることは難しい。企業の描く世界観を一方的に伝えるだけでは、生活者の購買まで結び付けることが難しくなっている。「ユーザー目線に立って、面白いと感じるかという視点で考えられないと、これからのコンテンツづくりは難しい気がします。また、YouTubeやSNS上のコンテンツは、つくり込んだものよりも生っぽいコンテンツが受け入れられるのが今の特徴です」とCHOCOLATE Inc. 代表取締役 渡辺裕介さん。
総務省「令和元年通信利用動向調査」、「過去1年間にインターネットで利用した機能・サービスと目的・用途」のデータがある。13~29歳の人のうち約7割の人が「動画投稿・共有サイトの利用」を目的に挙げている。一方動画共有サイトであるYouTubeやTikTok、Instagramの動画は、映像のプロによるクラフト力の高いものばかりではない。「たとえば、Instagramのストーリーズの動画は、手書き文字やスタンプ遊びなど手づくり感がある。ただ、それこそが今の時代の若年層が普段から接し、親しみを感じている動画です」(渡辺さん)。
インフルエンサークリエイターは...