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コロナ禍で変わる制作現場と広告コミュニケーション

新型コロナで変容する海外広告(1)

新型コロナウイルスの感染拡大は、世界の広告のあり方を根本から変えていると言っても過言ではないだろう。ソーシャルディスタンシングやStay Home、手洗いうがいを促すものに始まり、状況が長期化するにつれて、医療従事者への感謝の意を表すもの、外出自粛状態が続くことによる弊害を明るみにするもの、また在宅での楽しみを提案するものなど、広告表現やメッセージも急速に変化している。

人々が情報にセンシティブなこの状況で、誰も傷つけないように、ブランドの価値を維持し、顧客とつながり続けることは、決して容易なことではないだろう。今回は新型コロナウイルスに伴い公開された海外の広告事例をピックアップし、時系列に沿って紹介する。

一目でわかるソーシャルディスタンシング

アメリカ
Coca-Cola social distancing message in Times Square
Mercardo McCann

コカ・コーラは3月22日、同社のロゴを一文字ずつ離したロゴを用いたOOHをタイムズスクエアに掲出した。言わずもがな、ソーシャルディスタンシングの重要性を呼び掛ける広告だ。ロゴの下には「Staying apart is the best way to stay united.(私たちが共にあるためには、離れているのが1番良い)」という言葉を配した。

誰が為のStay Home?

アメリカ
「#IStayHomeFor」
McCann New York

俳優のケビン・ベーコンさんから始まった「#IStayHomeFor」は、離れ離れの状態の人々をつなぎ、Stay Homeを促すキャンペーンだ。参加の仕方は、①ケビンさんが投稿した動画を自分のSNSで再投稿した上で、②自分が誰のために外出自粛をしているか記し、③参加してもらう友達6人をタグ付けして、SNSに画像や動画を投稿する、という流れ。

エルトン・ジョンさんなどの著名人の参加によりキャンペーンは瞬く間に拡散され、4月23日時点でリーチ数は10億4000万に上った。McCann New Yorkの営業のリーダーの1人がアイデアを出し、制作とエージェンシーのトップに提案。キャスティングチームがケビンさんに声をかけ、実現したという。

家はずっとここにいる

スペイン
Ikea Spain「I Stay Home」
McCann Madrid

イケアスペインがテレビやデジタル、ソーシャルで展開した動画は、「Hello, I’m your house(ハロー、私はあなたの家です)」から始まる、“家目線”の動画だ。家での思い出を振り返り、その価値の再考を促す。外出を禁止するのではなく、「and I’ll be here for you, no matter what(たとえ何があっても、私はここにいます)」と家への愛着を高めることでStay Homeにつなげた。

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