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コロナ禍で変わる制作現場と広告コミュニケーション

今だからこそ自分で声をあげ 新しい映画をつくる

『きょうのできごとa day in the home』 『いまだったら言える気がする』

『GO』『世界の中心で、愛をさけぶ』『パレード』などで知られる映画監督 行定勲さんが、リモート映画を制作している。4月24日にその第1弾となる『きょうのできごと a day in the home』が5月17日に第2弾『いまだったら言える気がする』が公開された。映画に込めた思いとリモート制作の裏側を聞いた。

『きょうのできごと a day in the home』

『今だったら言える気がする』

映画・映画館のことを忘れないでほしい

「コロナ禍で、命を守ることが重視され、映画が後回しになるのは仕方のないこと。でも、今の状況下で映画・映画館を忘れないでほしい。映画があることで、気持ちが豊かになったり、新しい出会いがあったり人生は豊かになります。映画業界でもクラウドファンディングやオンライン上映なども新しい仕組みを考える人がいる中で、自分は何をできるだろう。そう考えていたときに、脚本家 伊藤ちひろさんから『オンラインで映画を撮れるのでは』と提案があり、企画をスタートしました」と行定勲さん。

連絡があったのは、4月7日。その翌日にはロボットのプロデューサー 丸山靖博さん、俳優 高良健吾さんにも相談し、制作に向けて動き出した。企画のヒントになったのは、4月7日のムーンライダーズ 鈴木慶一さんのTwitterの投稿。高校の仲間とZoom飲み会をしたと満面の笑みで伝えていた。そのエピソードから、学校の先輩、後輩のZoom飲み会を描いた『きょうのできごと a day in the home』が生まれた。

映画の世界と現実とを地続きに描く

今回の2作品で行定さんが大切にしたのは、「コロナ禍の日常を描くこと」。映画の中で描かれる世界と映画を見る人の生きる世界を地続きに描くことで、観た人が共感できる作品を目指した。撮影は、Zoomの画面録画機能を使用。俳優が使用したPCも各自で用意したもので、音声の別録りもしていない。リハーサルを1度行い、すぐに撮影。撮影が始まったら、最後まで録画し続け、編集はしていない。『きょうのできごと a day in the home』では、3回通しで撮影し、その内の1つを使用した。

最後にタイトルテロップを入れ、最低限のノイズを取り除き、両作品とも撮影の翌日に公開した。行定さんは「カット割りをしないことに面白さがあると思いました...

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