化粧品業界でも拍車がかかるパッケージの見直しや改良。ここでは、ロレアルグループと日本ロレアルが有するブランドの最新の取り組みを紹介する。
グローバルでは紙製チューブを開発
フランスの化粧品会社 ロレアルグループは2019年10月、化粧品パッケージ会社アルベアと協業し、紙素材の化粧品チューブを開発した。ボール紙をベースとした化粧品チューブは世界初。これまでプラスチックでつくられていたパッケージ製チューブの大部分を、FSC森林認証を受けた紙の繊維を用いた素材で代替している。
ロレアルグループでは試験期間を経て、年内にはパッケージの製造開始、商品への導入を予定している。同社のパッケージング&ディベロプメント バイスプレジデントのフィリップ テューヴェンさんは、「最初の市場展開はスキンケア製品を予定しており、2020年下半期に発売する見通しです。加えて、年内をめどに使用する容器すべての環境や社会への影響を改善します。今回発表したソリューションは、当社グループの容器戦略の重要な柱となります」とコメント。現状国内での導入は未定としている。
10月11日には、デンマークの紙製ボトルの会社Pabocoが主催する「ペーパーボトルコミュニティ」にロレアルグループが参画したことが発表された。同コミュニティにはコカ・コーラ社やカールスバーググループ、アブソルート社などを含む9社が参画する。Pabocoは「よりサステナブルな毎日のためにムーブメントを起こし、伝統的なボトル産業を変える」ことを目的に、業界の垣根を越えて紙製パッケージの実用化に向けて協業していくとしている …