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SDGs時代の新しいパッケージのかたち

素材、デザイン、仕様にひと手間かけたパッケージが伝えるもの

MONTSERRAT

「あなた想いの、チョコレート」というキャッチフレーズを掲げるチョコレートブランド「MONTSERRAT(モンセラート)」は、ベルギーの工房でつくられるすべてがオーガニックなチョコレートだ。同ブランドが2020年バレンタイン時期に発売したラインナップでは、パッケージに使う素材の多くをエコなものへと切り替えた。

2020年のバレンタインに合わせて販売されたモンセラートのチョコレート。

オーガニックなチョコレートを体現するパッケージに

栽培から商品加工に至るまですべてがオーガニックで、サステナブルな環境のもと生産されているモンセラート。日本では2018年からバレンタイン時期のみ百貨店などにショップを出店し、人気を得ている。同ブランドでは、2019年に日本で販売するパッケージのデザインをリニューアルした。

「素材にこだわってつくられたチョコレートですが、それ以前のパッケージはオーガニックというよりは、ポップな印象でした。ここまで素材にこだわっているのであれば、パッケージも中身を体現するものに変えませんかとご提案しました」と話すのは、デザインを手掛けたBULLET アートディレクター 小玉文さん。

小玉さんが初めて手掛けた2019年は、チョコレートに使われているナッツやキヌアなどの素材を抽象化し、ボタニカル柄をパッケージの外箱にデザインした。さらに、その上から「オーガニックカカオ100%」を記したタグを付けている。「売り場では好評だったのですが、グレイッシュなトーンも相まって、少し和風な印象になっていました」。今年、ブランド側から「FSC森林認証紙を使ったパッケージに変えたい」という話があり、小玉さんは素材からパッケージを再考した。

2020年に発売した商品は、花言葉のカードを添えた箱入りの「ブーケ・コフレ」シリーズと2~3粒用につくられた独自の形状のパッケージ「プール・モン・シェール」の2タイプ。本体の箱と袋の部分には、FSC森林認証紙である「ブンペル」シリーズの紙を使用した …

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