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感じるブックジャケット(AD)

重なりが織り成す「本を読む人」

NT ストライプGA×加瀬透

電子書籍では得られない紙の本の魅力のひとつが、手触りや質感だ。ブックジャケットをつけられるのも本ならではの楽しさ。このコーナーではさまざまな質感を持つ竹尾のファインペーパーを使用し、そこに多彩な印刷加工技術を掛け合わせることで、触って感じる新しいブックジャケットを提案していく。

NTストライプGAのラインに通じるデザイン

NTストライプGAは、シャープなストライプのエンボスが特徴のファインペーパー。カラー展開は50色で、中でも最も白いプラチナホワイトを使って制作されたのが、今回の「本を読む人」だ。「ブックジャケットには、人が本を読むという行為が関わっています。そこで今回のテーマを"本を読む人"としました」と、デザインを手掛けた加瀬透さん。

「"本を読む人"の具体的な制作には、以前から自身で取り組んでいる方法を使いました。描き方のイメージとしては、対象を輪郭から描いていき全体を見渡せるようになる方法ではなく、内も外もなく対象が描かれていくようなイメージで描く方法です。実際は線や点を最小単位とし、それらの"重なり"をつくることによって絵が立ち現れてくる方法です。"重なり"というのは、本というものやテキスト、今回のNTストライプGAのエンボスで引かれたラインにも通じる部分もあるような気がして、今回はこのような方法を選択しました。

具体的に描く対象は本を読むことに関わるものが端的で良いように感じて"本を読む人"としました。また過去のブックジャケット企画での制作物を拝見させていただき、多くのものが選ばれた用紙に対しての印刷資料にもなっていると感じたこともあり、自身もそのような意識で印刷方法を設定しました」。

こうしてつくられた「本を読む人」の図を、蛍光色とスミでNTストライプGAへ印刷。50色の中でもプラチナホワイトは微塗工品なので、エンボスペーパーの中でも印刷適性が良好だ。そして左側2つの人物像に上から透明箔を押したところ、蛍光色が鮮やかで艶やかな仕上がりになった。「紙地のストライプのエンボスが強調され、制作した図に新鮮なイメージを与えてくれたように思いました」。

書籍『Graphic Waves ネット時代のレコードジャケット』(編集:室賀清徳、発行:グラフィック社)

チラシ「Taiko Super Kicks SOLO SHOW "talkback"」(Taiko Super Kicks)

チラシ・ポスター・DM等「桑沢2017」(桑沢デザイン研究所)

    今月使った紙:NTストライプGA プラチナホワイト 四六判Y目 130kg

    シンプルなストライプのエンボスで、シャープな印象を与えるファインペーパーです。50色の豊富なカラー展開も魅力。多様なエンボスとカラーの組み合わせからなるT-EOS(ティオス | 竹尾エンボスオーダーシステム)シリーズのひとつです。

加瀬透(かせ・とおる)
1987年埼玉県生まれ。メディア掲載に「QUOTATION no.30」「アイデアNo.382 グラフィズム断章:もうひとつのデザイン史」「Google SPAN 2016」「It's Nice That」等。クライアントワーク以外にリトルプレス制作やアートワーク制作・提供、音楽制作・提供などを続けている。

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