若手広告クリエイターは、いま、何を考えているのだろうか?電通のプランナー 尾上永晃さんが一緒に仕事をしたことのある35歳以下のクリエイター4人を呼んで、企画や広告について、今考えている本音を聞いてみました。
聞く人
U35のみなさん
企画はしぼる?数を打つ?
尾上:今日はコピーライター兼プランナーの近藤雄介と、同じくコピーライター兼プランナーで僕がかつてトレーニーを務めていた葛原健太、一緒に仕事をしたADの河野智と、いまトレーニーを務めている2年目のプランナー秋山玄樹に集まってもらいました。他にも一緒に仕事をしてもらっている後輩はいるのですが、何度か案件一緒にやってて年次が5~6年目というあたりのメンツです。
まずは、企画の案出しについて聞きたいんですが、僕が若手のころは「自分以外全員倒す」みたいなつもりで、机を自分の企画で埋め尽くそうとしたりしていました。今日集まってもらった若手のみんなはどうですか?
秋山:僕は「打ち合わせでとにかく目立つ」という尾上さんの教えを意識しています。誰よりもアイデアを持っていくこと、企画に絵をつけることなど。でも他の打ち合わせに持っていくと、最近は少し面倒くさがられることもあります。「長いな」「多いな」って(笑)。
葛原:働き方改革で打ち合わせも短縮されているからかもね。その分一人の尺も短くなっているから、僕は15案くらいを用意しても、2案ほどに絞って持って行っています。その他の案は、その2案の下に「こんなのもありますよ」って、お品書きのように記載しています。そうすると意外とそっちが盛り上がったりして。
近藤:やっぱり紙にしますよね。投影して一通り発表が終わったあと、「さてどうしようか」と話し合う時に、手元に残しておける。残ってないと、「さっきのなんだっけ?」ってまた戻る手間があったり、そもそも忘れられることもありますね。
河野:僕は企画打ち合わせ自体少ないのですが、3~10枚ほど候補を持っていきます。絵を考える際は資料ベースも多いです。CDは絵について任せてくれる方も多いのですが、自分は絵的な知識はあっても広告的な知識はまだ少ないので、アドバイスをもらえるとありがたいです。
尾上:たしかに、絵についてはあまり言わない人も多いかもしれない。
河野:候補として持って行ったものがスルっと通ってしまって、拍子抜けしてしまうこともあるんです。え、大丈夫?って。
葛原:一回スタッフ内で揉んでほしいですよね(笑)。スっと通ったままローンチされてしまうと怖いので、一度盛り上がっているところを見たいです …