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これまでにない「体験」を世の中にプロトタイピングする

統合エクスペリエンスチーム(博報堂)

2019年3月、東京・原宿にオープンした体験価値を提供する常設型ショーケース「Galaxy Harajuku」。体験×コミュニティ×サービスを統合することで、新たな顧客を呼び込む「ロイヤルティ・ゲートウェイ」としての効果を見せ始めている。

写真左後列から、江源さん、尾崎徳行さん、池田善行さん、庄司健一郎さん、前列左から田中塁さん、藤川裕佳子さん、中島優人さん

異なる知見を持つ個が集まる組織

サムスンのグローバルエクスペリエンス・マーケティングの一環として日本でオープンした「Galaxy Harajuku」。その企画の一翼を担うのは、博報堂の中で新機能を加えて2019年4月に再編成された統合プラニング局だ。同局は、生活のデジタル化で激変するビジネスニーズに対して、広告領域のみならず新領域でも答えを出していく「広告業界の未来をプロトタイピングする組織」。多様な専門性を持つクリエイターが所属し、多様な課題に応じてチームを編成している。今回はLEXUSのミラノデザインウィークなども手がける「統合エクスペリエンスチーム」が担当した。

「サムスンさんのもとにエクスペリエンスプロデューサーの池田善行、データサイエンティスト 田中塁のほか、インタラクティブプランナー、コピーライター、AD、ビジネスデザイナーなど、さらに建築ファサードを吉岡徳仁さん、内装デザインを窪田茂さんにお願いするなど、異なる知見を持つ個が、それぞれの領域を理解しリスペクトし合って、一つのハーモニーとなっています」と、クリエイティブディレクター 尾崎徳行さんは語る。

ブランドマーケティングの潮流は、「4P」から「4E(Experience/Everyplace/Exchange/Evangelism)」へ。それを意識し、全7フロアに、Galaxy体験、コミュニティ育成、サービス提供を組み合わせ、その中に"Want to do"を楽しめる仕掛けを散りばめた。自分のインスタグラム投稿に没入できるSocialGalaxyほか、上層階のGalaxyを使いながら楽しめるアトラクションでは、最新の機能などを試すことができる。

スマートフォンやオリンピックスポンサーとしての歴史を学ぶことができる3階、"映える"メニューが充実したカフェがある2階、そしてエントランスのある1階には最新モデルがズラリと並ぶ。地下1階は、Galaxyでは日本初となる直販とカスタマーサービスまでを行なっている。さらにはGalaxyを使ったカルチャー&ライフをエデュケーションする「クラス」も実施する。

「エブリプレイスで買い物が可能になったいま、"場所"の価値は大きく変わりました。原宿に集まるミレニアル世代にとって"よい場所"の意味は何か?一緒に来た人と仲良くなれる、自分たちがやりたいことの助けになる学びがある、その視点の変換が大きな違いなんです」(尾崎さん)。従来は製品スペックの高さのアピールが多かったGalaxyだが、"自分たちでもできそう"という距離感に気を付けながら、若者カルチャーに自然に入っていくようにコンテンツをキュレーションし、ファンになってもらうことを考え続けている。

Galaxy Harajuku

ブランドが持続的に成長できる場とは?

Galaxyのスマートフォンを使った施設ガイド「Buddy(バディー)」にも仕掛けがある。端末データは購入者を起点にしたGalaxy membersというコミュニティと連携しており、ロイヤリティプログラムやポイント付与といったユーザー限定の特典が提示される。

「一方的なプロモーションではなく、顧客がエバンジェリストになって情報を自らシェアしてくれることで次のファンが生まれる。こうした施策が求められるようになり、モノを売るためのメッセージであった広告の役割もクリエイターの仕事も、ターニングポイントを迎えています。顧客形成に予算をシフトするグローバルの流れの中、キャンペーン発想の瞬間的な施策ではなく、じっくりとブランドコミュニティを育て、価値がたまっていく場に育てていくことが大切」(池田さん)。

「今後、企業やブランドが提供する体験の場は、顧客形成の入り口"ロイヤルティ・ゲートウェイ"となり、持続的なビジネスサイクルのハブとして、ますます重要な役割を担っていくと考えています」(尾崎さん)。

さらに博報堂は、自社グループが保有する生活者データとMembersのIDを連携させることでマーケティングを加速させることも構想している。「平均2.7年と言われるスマートフォン購入サイクルの中で、どんな体験がフックになったかがわかるデータが集まれば、デジタル広告に活かせるだけでなく、リアル体験をマーケティング戦略全体の骨子要素として活用することもできるようになるでしょう」(田中さん)。

Galaxy Harajukuでは、意識的に外部に開く試みも行っている。例えば「教育×Galaxy」というカテゴリーで、「シブヤ大学」の講座や子供向けワークショップなどにオープンスペースを提供するほか、旅行会社との協業で修学旅行の行程に組み込むアイデアも進行中だ。これまでの広告会社の領域を超えて、その新たな挑戦は続いている。

博報堂が手がけるミラノデザインウィークLEXUSの体験

※博報堂 統合エクスペリエンスチーム "コネクティッド時代の体験"を基点とした統合マーケティングをプロトタイピングする専門チーム

    お問い合わせ

    博報堂 広報室
    TEL:03-6441-6161

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