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セレクト10

今月の展示会&コンペティション

デザイン・アート・広告賞 今月の展覧会&コンペティション

Lenna

録音作業をおこなう細井美裕

写真提供:山口情報芸術センター[YCAM]

アートの地平を切り開く挑戦的なプロジェクトや、今後が期待される若手アーティストのインスタレーションなどを紹介する「scopic measure」。その第16弾として、ボイスアーティストの細井美裕のサウンドインスタレーション作品「Lenna(レナ)」を発表する。本作の素材となる同名の楽曲は、通常のスピーカー22台と低音域用のスピーカー2台を用いた22.2チャンネルの特殊な再生環境での聴取を前提に制作され、細井の声が立体的に絡み合うことで、鑑賞者にひとりの人間の声とは思えないような、さまざまな質感を知覚させる。

Lenna
山口情報芸術センター
開催中、11月17日まで
火曜休館
お問い合わせ→ 083-901-2222

もののけの夏―江戸文化の中の幽霊・妖怪―

狩野洞雲益信「百鬼夜行図」(部分)紙本着色一巻 貞享元年(1684)以前 国立歴史民俗博物館蔵

三代歌川豊国「昔語岡崎猫石妖怪」大判錦絵3枚続 弘化4年(1847)国立歴史民俗博物館蔵

歌川国芳「源頼光公館土蜘作妖怪図」大判錦絵3枚続 天保14年(1843)国立歴史民俗博物館蔵

妖怪や幽霊などの絵本や錦絵が大量に生産された江戸時代。そこに描かれる妖怪たちは、今日のサブカルチャーに通じるキャラクター化がなされていると言われており、怪異表現は、江戸の文化を特色づける主要な要素のひとつであるとともに、現代日本文化の淵源を考える材料のひとつとなっている。本展では、国立歴史民俗博物館のコレクションの中から「百鬼夜行図」や国内外で人気の高い浮世絵師・歌川国芳の「源頼光公館土蜘作妖怪図」など100点の厳選された貴重な資料を紹介。もののけが江戸の文化の中で果たした役割を考える。

もののけの夏―江戸文化の中の幽霊・妖怪―
国立歴史民俗博物館
開催中、9月8日まで
月曜休館(ただし、8月12日は開館)
お問い合わせ→ 03-5777-8600(ハローダイヤル)

「長く生きる。"DNA"を繋ぐ50脚の椅子」展―永井敬二コレクションより―

「No.14」ゲブリューダー・トーネット社 1859年
Ⓒ知識たかし

「B3(ワシリー)」マルセル・ブロイヤー 1925年
Ⓒ知識たかし

展示品の椅子の一部と永井敬二氏
Ⓒ知識たかし

曲木技術によって量産の礎を築いたトーネット社の「No14」は、無駄を削いだ構造とデザイン、そしてノックダウン式によって輸送コストもミニマムに抑えた革新的チェアである。その後、曲げの技術は世界的に広まり、その技術を応用した独自の椅子の数々が生み出されていった。本展では、椅子が一つの生命体であるとイメージし、「No14」を含む全50脚の"DNA"ネットワークの広がりの視覚化を試みながら、モダンデザインの原点となったロングライフテクノロジーを長い時間軸で見つめ直している。

「長く生きる。"DNA"を繋ぐ50脚の椅子」展―永井敬二コレクションより―
ATELIER MUJI GINZA Gallery1
開催中、11月24日まで
店舗休館に準じて休廊
お問い合わせ→ 03-3538-1311

中谷ミチコ 個展「白昼のマスク/夜を固める」

「夜を固める 1」2019
Photo:Matsubara Yutaka

「川の向こう、舟を呼ぶ声」2018 大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018
Photo:Hayato Wakabayashi

「あの山にカラスがいる」2017
Photo:Hayato Wakabayashi

初めてのドイツ留学の際、異国の地で孤独と向き合い、描きためたドローイングを前に「絵のようなピュアなイメージを保つ彫刻は作れないか」と模索した中谷 …

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