2019年度のTCC新人賞が決定した。本年度は380名の応募者から、最高新人賞1名、新人賞21名が選ばれた。パイロットコーポレーション フリクション「ネタ帳」他で最高新人賞を受賞した辻中輝さんにその制作の背景を聞いた。
見てもらえることが広告の魅力
1991年大阪生まれ。2013年に電通に入社して今7年目になります。実は今年の4月から2年間、電通九州へ出向することになり、今は福岡で働いています。受賞の速報を聞いたのは4月末。福岡へ引っ越しが終わり、もう一度ゼロから頑張ろうと思っていた矢先の受賞で本当に驚きました。
広告業界を目指すきっかけになったのは、滋賀県立大学に在学中、オープンキャンパスの告知ポスターが学内コンペで採用されたこと。その時、自分が一生懸命に作ったものが、はじめてたくさんの人に見てもらえたことが嬉しくて、そこから広告に夢中になりました。その後、電通関西のクリエーティブ塾に入塾、大学卒業後に電通に総合職で入社しました。
入社後、配属されたのは2CRプランニング局。ふつう研修期間は1年なのですが、当時、この局にコピーライターとして配属されたのが自分1人だったということもあり、1年目は福井秀明さんの下に配属され、コピーライターの基礎を、そして2年目からは、加藤充彦さんの下でCMプランナーについての基礎を学ぶという、とても贅沢な2年間の研修期間を過ごさせていただきました。この2年間が、今の自分の基礎をつくっています …